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有村架純&坂口健太郎、脚本開発から参加した最新作の秘話から初対面までを遡る【「さよならのつづき」インタビュー】

映画.com / 2024年11月13日 12時0分

有村:健ちゃんも今回ご一緒するまでに様々な作品を経験されて、どんどん風格が出てきたように感じます。重心がどんどん下にいってどしっとした感じが、吐く言葉の力強さなどから伝わってきました。すごく素敵に年を重ねられていると感じました。

――ちなみに、おふたりが演じるうえで役への共感は必須なものなのか、それともかならずしもそうではなく、多少距離があったりわからなかったりしても大丈夫なものなのか、どちらでしょう。

有村:私は後者です。特に本作に関しては、観終わった後に「ああだよね、こうだよね」と語り合ってくれる作品でもあると感じますし、「正解はこれだよ」と提示していない以上、役への向き合い方もそれに準ずる形になりました。自分自身も大人になればなるほどそうなっていくといいますか、20代から30代に差し掛かったちょうど間くらいのラブストーリーが出来たのかなと思います。

坂口:僕も、演じる役を完璧に理解はしていなくてもいいと思います。そもそも100%理解することは不可能ですし。ただその中で、なるべく共感はしていたいと思っています。成瀬のチョイスに対して「自分だったらそうはしない」というのもありますが、彼がどういう気持ちでその選択肢を選んだのかは肯定してあげたい、という意味での“共感”になります。

――今回は脚本作りからおふたりが参加されたと伺っています。おふたりの歩まれてきたキャリアの中では、珍しいものなのでしょうか。

有村:そこのバランス感も難しいものではあるなと思っていて、というのもあまり踏み込みすぎてもよくないと感じるときもあれば、みんなで作っているから話し合うのが一番クリーンだという考えもあるからです。今回はNetflixさんの方から「どうですか」とお伺いを立てて下さったことで、自分の中でも言いやすくなりました。そうした環境を作って下さったことに感謝しています。やはり、何度もホン打ち(脚本の打ち合わせ)を行いながら作品を作っていくことで、自分自身も同じ熱量を持って取り組むことができるからプラスでしかないのかなとは思います。ただ、そうしたことが毎回映画や民放ドラマでできるかというと、そうではありません。まだそういった取り組みが浸透しているわけではないためです。とはいえ、自分がどんどん介入していくことで、自分の発言に対する責任感や作品により深く携わっていく自覚が芽生えること自体は良いことだと思っています。

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