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有村架純&坂口健太郎、脚本開発から参加した最新作の秘話から初対面までを遡る【「さよならのつづき」インタビュー】

映画.com / 2024年11月13日 12時0分

坂口:僕はいつの間にか、ホンに対して喋れるようになりました。ある程度番手がしっかりした役を任されると「台本を読んでどうだった?」と聞いていただける機会も増えるので、「こう感じました」「こういう方向もあるかもしれません」というフィードバックを続けているうちに鍛えられたのかなと思います。昔は与えられたものに100%で応えることが大事だと思ってはいたのですが、いま架純ちゃんが言ってくれたように責任が出てくる立場になってきたことも大きいかもしれません。見てくれはこのままで役を演じるわけですが、そこに自分のニュアンスや考えが少しでも反映されると、やっぱりもうちょっと感情が乗ってきますから。ただ、我々が脚本制作に参加することはそのぶんどうしても時間が必要になってしまうので、塩梅は難しいところです。でも個人的にはできる限り続けていきたいと思っています。今回は2人で打ち合わせもしたもんね。

有村:そうですね。現場に入る前に、お互いの作品の感想と気になった部分を共有しました。そのうえで、現場でも割と頻繁にコミュニケーションを取って作っていきました。

――そこにプラスして、先ほど有村さんがおっしゃった「とにかくやってみよう」精神があったわけですね。

有村:どうしても頭で考えると立ち止まってしまうので、動いてみないとわからないことがたくさんありますから。健ちゃんもよく「とりあえずやってみよう」と言ってくれました。黒崎監督はずっとNHKで作品作りを行われていた方ですが、フリーになって初めての大作が「さよならのつづき」で、たくさん考えて悩んでいらっしゃる姿を現場で見てきましたし、今回は監督・撮影監督・美術監督と3人の監督がいらっしゃるような体制だったので、みんなで「まずやってみよう」を合言葉的に持っていた感覚はあります。

坂口:今回はやってみると感情がわかることが本当に多く、逆に様々なことを固めすぎる恐怖感がありました。言葉での説明が過多になりすぎるほど「そういうもの」になってしまうから、まずは一回感覚を大事にしてみようという意識が働いていたように思います。正解がわからないから、成瀬のシーンで3パターン撮ってみたこともありました。その他にも、例えば段取り(本番前の動きの確認)の中で「これじゃない、こっちかな」と色々話し合ったり試したりして結局最初の動きに戻す、ということがありましたが、動き自体は一緒でも監督陣も含めてディスカッションしたうえだと中身は全く違ったものになります。そうした共有は日常的に行っていました。お芝居の話だけでなくて、その瞬間自分たちが考えていることになるべく蓋をしないようには心がけていました。特に今回は長丁場の撮影ですし、我慢しない方がいいと思いました。現場には持ち込みませんが、しんどいときはこっそり架純ちゃんに素直に共有していました。頼ることって、すごく大事だと思います。

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