“平和国家”の暗部に斬り込む衝撃作「火の華」著名人コメント発表 藤原季節「絶対に応援すると決めた」 “壮絶体験”とらえた映像も公開
映画.com / 2024年11月14日 17時0分
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実際の報道に着想を得た“平和国家”の暗部に斬り込む衝撃作「火の華」のスペシャル映像「もし“戦闘”に巻き込まれたなら…編」と新場面写真が、このほど公開された。あわせて、本作をいち早く鑑賞した著名人のコメントが発表された。
2016年に実際に報道された「自衛隊日報問題」に着想を得た本作は、元自衛官の壮絶な経験とその後の宿命を克明に描いた完全オリジナルストーリー。日本映画ではほぼ扱われることのなかったPTSDの深刻さを見据えながら、日本伝統の“花火”をモチーフに、“戦う”ということや“平和”の在り方、そして人間の本質までを問いかける。
監督は、長編デビュー作「JOINT」で新藤兼人賞銀賞に輝いた小島央大。主人公の島田役には「JOINT」でも主演を務めた山本一賢。さらに2人の盟友キム・チャンバが「JOINT」に続いてプロデューサー・出演者として加わり、才気溢れるチームが再集結している。主題歌は、大貫妙子&坂本龍一の「Flower」。光と闇の境界を儚げに歌う声色と美しい旋律が、映画の世界を引き立てている。
PKO(国連平和維持活動)のため南スーダンに派遣された自衛官の島田東介。ある日、彼の所属する部隊が現地傭兵との銃撃戦に巻き込まれる。同期で親友の古川は凶弾に倒れ、島田はやむなく少年兵を射殺。この前代未聞の“戦闘”は、政府によって隠蔽されてしまう。それから2年後、新潟。悪夢に苛まれる島田は、危険な武器ビジネスに加わりながら、花火工場の仕事に就く。親方の藤井与一や仲間の職人たちに支えられ、心に負った傷を少しずつ癒していく島田。しかし、花火師の道に一筋の光を見出した矢先、島田に過去の闇が迫る。
スペシャル映像は、武力衝突に遭遇した自衛官たちの壮絶な体験と、その後、生き残った自衛官たちが強いられる過酷な運命を描いた特別予告だ。2016年、実際の記録映像を交えながら、南スーダンにPKO派遣された自衛隊員の笑顔の姿がドキュメントタッチで捉えられた冒頭から一変、駆け付け警護に向かった自衛隊部隊が戦闘に巻き込まれるシーンが映し出され、やがて隠蔽を強いられる“自衛官の苦悩”へと繋がっていく。
「火の華」は、12月20日にテアトル新宿、ユーロスペース、丸の内TOEIほか全国公開。12月13日に新潟県先行公開。コメントは、以下の通り。
【相田冬二(Bleu et Rose/映画批評家)】
大きくて小さな映画だ。満天を色づかせる大花火が実は無数の線香花火で出来ていること。小さくて大きな映画だ。この世界は 光と闇がつくるモザイクかもしれないが 空を見上げれば花が咲く。綺麗な夕暮れを目のあたりにした時わたしはこれからも想い出す。『火の華』の閃光と永遠を。
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