“平和国家”の暗部に斬り込む衝撃作「火の華」著名人コメント発表 藤原季節「絶対に応援すると決めた」 “壮絶体験”とらえた映像も公開
映画.com / 2024年11月14日 17時0分
【会田誠(美術家)】
自衛隊が外地の戦闘で実際に死者を出したら――という真摯な思考実験から紡がれたストーリー。これからの日本社会を担う若い世代の製作陣による、タイムリーでチャレンジングな企画。あと個人的には、そんな緊張感漲る国際政治と、のんびりしたロケ地・新潟のギャップも面白かった。
【新井英樹(漫画家)】
大小、美醜、祝い弔いの様々な火が花、水、夢とともに織りなす哀しみと至福の時間。怒涛の展開、緻密な脚本、リアルで繊細な心情や息遣いにも驚く! 傑作『JOINT』の小島央大がスケールアップして普遍の祈りに火を灯し、打ち上げた!
【ISO(ライター)】
PKOで南スーダンに派遣された陸上自衛隊員の25人に1人がPTSDを疑われているという。そんな語られてこなかった傷と、覆い隠されてきた不都合に光が当てられるときがきた。男は火薬の使い方を問われる。華を描いて人を笑わせるか、鉛を飛ばして人を殺めるか。観客は映画の見方を問われる。ただの虚構と観るか、その背後にある事実に目を向けるか。
【大沢伸一(音楽家)】
人生で起こる偶然と必然、全部並べて演算しても、納得のゆく答えやアルゴリズムを知ることなんて出来ない。 ロマンティックで、時に残酷な現実が変化しながら終わりに近づいてゆくだけ。色とりどりの炎を放ちながら消え落ちてゆく花火のように。
【岡山天音(俳優)】
何とも言えない気持ちになる忘れ難い画がたくさんあって、「映画」を観ているという喜びに打たれる映画でした。登場人物たちの息遣いが、現実で対面する実際の誰かのそれよりも、生々しさを伴って迫ってくる様でした。 人々が生きるこの世界を、監督が切り取った「映画」でもっと沢山観てみたいです。
【折田侑駿(文筆家)】
プロメテウスは「火」を盗み、人類に「死」をもたらした。問題は扱い方を誤った、私たちのほうにある。ではもしも、その扱い方が違っていれば──。『火の華』は、そんな“if”の世界のあり方を願う映画なのだと思う。打ち上げ花火は下から見上げるにかぎるだろう。それも、みんなでだ。
【児玉美月(映画文筆家)】
同じ火薬の爆発音であっても、場所が変われば日本では美しさに胸を振るわせる文化の音となり、戦地ではそれは人の生命を奪う殺生の音となる。 わたしたちが真に「平和」を守っていくために、果たして何ができるのか。 切なる祈りが込められた魂の傑作が、今ここに華ひらく。
【小林節(慶大名誉教授・憲法学者)】
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