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“平和国家”の暗部に斬り込む衝撃作「火の華」著名人コメント発表 藤原季節「絶対に応援すると決めた」 “壮絶体験”とらえた映像も公開

映画.com / 2024年11月14日 17時0分

政府の見解では、自衛隊は、「軍隊」ではないから、PKOで派遣されても現地で「戦闘」はできない。だから、「非戦闘地域」にしか派遣されていないはずだ。しかし、現実には戦闘は向こうからやって来る。「殺されるか殺すか?」その覚悟もさせられずに派遣される自衛官は「人間」である。その問題を自分事として考える時が来ている。

【小山修一(南スーダン派遣施設隊 10 次要員 元幹部自衛官/1等陸佐)】

忘れもしない2016年7月、南スーダンの首都、ジュバにおいて民族間の争いから政府軍と反政府勢力との間に激しい武力衝突があった。当時、私は自衛隊南スーダン派遣施設隊の一員として、国連 PKOに従事していた。「これって完全にアウトでしょ(PKO参加5原則上という意)」あまりの銃撃、砲撃の凄まじさに、私の傍にいた隊員が本音で呟いた。劇中の一言「マジかよ。何が非戦闘区域だよ。もう戦場だろ」に、何かあの瞬間と重なるものを感じた。現場の隊員には、政治的な解釈や政治家への忖度は関係がない。あるのは、目の前の現実をどう受け入れるかだけだ。

【佐藤究(小説家)】

日本では稀に見るリアルな“戦場”映画だ。背広や制服を着た者たちが会議室で進める“戦争”とはかけ離れた、生身の隊員が味わう“戦場”の重み。銃撃戦のあとにも“戦場”は追いかけてくる。それを経験した人間が、のちにどう生きるかまでもふくめて“戦場”なのだ。役者、銃器、花火、音楽の織りなす独特の緊迫感に魅入られて、スクリーンに釘づけになった。

【瀬々敬久(映画監督)】

花火で日本とスーダンを繋ぐ。フィクションとドキュメンタリーを越え、ナチュラルな描写に突然、虚構度の高い物語が飛び込んでくる。いや、既にこれは虚構ではないと眼前に突きつけられる。越える。繋ぐ。結びつける。今、必要な何かがここにある。

【ダースレイダー(ラッパー)】

この映画のどの部分を“フイクション”と考えるか?夜空を鮮やかに彩る花火の一瞬の“本当”の影に、職人たちの日々の営みがあることを想像する視点で改めて社会を見る。

【藤原季節(俳優)】

「元自衛官が闇に堕ち、密造銃の火薬欲しさに花火師になる物語」 僕はこのあらすじを何人に嬉々として語ったことだろう。まず、山本一賢という俳優から目が離せなかった。僕がこれまで観てきた邦画演技の文脈とは明らかに違う。まるでクリスチャン・ベールのような存在感と説得力。必見。2024年は、どうかこの「火の華」で締め括っていただきたい。僕はこの、煙となって夜の闇に消えてしまいそうな儚く哀切な映画を、一夜の思い出にはせずしっかり心に捉えて大切にしたい。だから絶対に応援すると決めた。

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