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ポール・メスカルが目撃したデンゼル・ワシントンの渇望 「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」の壮大な舞台裏を語り合う

映画.com / 2024年11月17日 18時0分

 ワシントン:そりゃよかった!

 メスカル:(笑)。私が見たのはそのごく一部だとは思いますが、恐れを知らない大胆さが彼の演技にはありました。私はまだ恐れを抱かない勇敢な段階には達していないので、その姿を羨ましくも思いましたね。そんな彼と共演できたことは、本当にただただ光栄でした。

 ワシントン:私にそういう即興的な演技を教えてくれたのはスパイク・リーでした。「モ’・ベター・ブルース」(90年)で初めて彼の映画に出演したときに、即興的に演じることを学んだんです。そしてもう一人、私の限界を広げてくれたのが「クリムゾン・タイド」(95年)で共演したジーン・ハックマンですね。

――壮大なローマ帝国を再現した前作を大幅に更新するスケール感に終始驚かされました。特に実際に建てられたというコロセウムの迫力は素晴らしかったですね。

 メスカル:コロセウムだけでなく、すべてが規格外でした。本作はモロッコで撮影を始めたのですが、それがまず今までに経験したことのない規模のセットだったんです。その後もコロセウムやアッピア街道、皇帝の宮殿など、セットのすべてが圧巻のスケール感で、「驚異的な規模」がこの作品の決まりのようにも感じられました。

 そのセットのなかに足を踏み入れて役に入ると、すぐに壮大な世界観を素直に受け入れられたんです。ただ撮影の終盤になり、徐々に作品全体を俯瞰して見るようになったときに、この巨大なローマの街や世界を自分たちが作ったのだとしみじみ実感し、時間差で驚きを噛み締めました。

 ワシントン:ポールは大掛かりなセットのなかで毎回大変な仕事をこなしていましたね。私は椅子に座って君を眺めているだけだったから楽だったよ(笑)。

――デンゼルさんが演じるマクリヌスは煌びやかな衣装も印象的でした。

 ワシントン:本当に素晴らしい衣装のおかげで、歩き方や身のこなし方もまったく新しいものに見えたと思います。豪華な部屋やドレスやいろんな衣装など、映画で描かれるすべては私たちのために作られました。私たちはその世界を想像せずとも、そこに足を踏み入れるだけでよかったんです。

●リドリー・スコット監督の撮影現場で俳優たちに課せられる「ルール」とは

――リドリー・スコットの映画メイキング本で、彼が俳優に対し「私は演技に興味がないので君に任せる」と言ったというエピソードが印象に残っています。俳優を全面的に信頼しているからこそだと思うのですが、彼のディレクションはいかがでしたか?

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