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コニー・ニールセン「ルッシラのような女性は世界中にいる」――演じることで讃える、過酷な運命に抗う女性の姿

映画.com / 2024年11月24日 8時0分

ニールセン:そうですね。先日、Q&A付きの先行上映会がロンドンで行われた際に、リドリーが「前作で私をどのようにキャスティングしたか」という質問に答えていたんです。そこで彼が語っていたのは、前作のキャスティング・ディレクターであるルイス・ディジアイモが、他の映画用に撮った私のテープをリドリーに見せて「この人にしよう!」と決めたということ。リドリーがそう答えているのを同じステージで聞きながら「そう単純ではないのだけど…」と思っていましたが(笑)。

――と、言いますと?

ニールセン:リドリーがテープを見て「この人にしたい」と感じてくれたことは事実だと思います。ただ実際のところそれで完結ではなく、私は役をもらうためスタジオ側を納得させる必要がありました。そのためビデオテープで1回、ロンドンで1回、ロサンゼルスで1回と計3回のオーディションを行ったうえ、ドリームワークスのプロデューサーとも会議で話し合ったんです。幸運なことに私は歴史好きで、古代ローマ帝国についてもよく知っていたので、そういったこともアピールしてようやくキャスティングされるに至りました。

――監督のなかではかなり省略されているんですね…(笑)。役が決まってからは順調に進んだんですか?

ニールセン:いいえ。役を獲得したある日、私のところに脚本が届いたんです。読んでみると実際ローマ帝国ではあり得ないことがかなり書かれていて…。ローマと無関係だったり時代錯誤的だったりで、これは大丈夫なのかなと心配していたところ、リドリーから「脚本についてどう思う?」と尋ねられたんです。それで「警察国家という言葉が出てくるけど、この時代ではありえない」といった具合に指摘していきました。すると彼に「じゃあ変だと思うところを書き出してくれるかい?」と頼まれて、私はすぐにおかしいと思う点を22ページ分書いてFAXで送りました。その時はまだ契約書にサインしていない段階でしたが(笑)。

 するとその後、3日間連絡が途絶えたんです。世界最大級の映画に出演が決まったばかりなのに、脚本にダメ出ししたせいでワンシーンも撮らずクビになったのかも…とゾッとしましたね。いても立ってもいられなくなり、シェパートン・スタジオに電話したんです。制作会議中で手が離せないと秘書に言われたんですが「このままだと眠れないし、ご飯も水も喉を通らない!どうかお願い!」と懇願して。するとリドリーから電話がかかってきて「大丈夫だから寝なさい。君が書いてくれたものを脚本に反映しようとしているところだよ。皆が不快に思いかねない部分は取り除いているから、誰も君のことをクビにしないよ」と笑いながら言ってくれました。

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