コニー・ニールセン「ルッシラのような女性は世界中にいる」――演じることで讃える、過酷な運命に抗う女性の姿
映画.com / 2024年11月24日 8時0分
――「グラディエーター」公開20周年のインタビューで脚本のリライトに協力されたことを明かしていましたが、まさかそんなに密接に関わっていたとは…。リドリーとの仕事はやはり強烈だったんですね。
ニールセン:そうですね。リドリーと仕事をするということ=クレイジーな人たちと仕事をするということ。彼はぶっ飛んでいて情熱的な人が大好きなんですよ。だから彼の周りには、映画制作や演技を神聖なものと考え、こだわりが強く、恐れ知らずで自分の信念を貫くような人たちが集まるんです。リドリー自身もそうですが。
●準備なしだとクビが飛ぶ⁉︎リドリー・スコットが役者に望むただひとつのこと
――「グラディエーター」を大切に思うあまり、よほど必要とする続編ではない限り再演はしないと決めていたと伺いました。それでも出演したということは、そのハードルを超えてくる脚本だったと。
ニールセン:プロデューサーのダグ(ダグラス・ウィック)とルーシー(ルーシー・フィッシャー)から連絡があったとき、私のエージェントは「前作に満たない脚本だったら持ってこないでくださいね。男性のための祭典のような映画だったら参加するつもりはありません」と断言したんです。それに対しダグが言ったのは「彼女はきっと喜ぶよ」ということ。それで脚本を読んだところ、とてもパワフルで予想外の物語で…まんまと喜びました(笑)。その後、ルッシラにどのように命を吹き込むかについてリドリーと話し合いを始めたのですが、そのプロセスはとてもワクワクしましたね。
――あなたとデレク・ジャコビさん以外のキャストは刷新されていますが、前作での経験を今作のキャスト陣に共有しましたか?
ニールセン:この映画ほど規模の大きな作品に出演したことがある俳優がほとんどいなかったので、最初の頃はみんな少し怖気づいて「どうするのが良いんだろう」と私に相談しにきたんです。だから「リドリーはとにかくクレイジーな俳優が大好き。演じるキャラクターを自分のなかで目一杯膨らませて、力の限りを尽くして演じ切るような俳優がね」とアドバイスしました。ジョー(ジョセフ・クイン)やフレッド、ペドロは、もとから自分の役に対して「こういうのはどうだろう?」と素晴らしいアイデアを生み出すことのできる俳優です。だから彼らはそれで良いんだと納得して、自分の中でイメージを固めて役に臨んでいましたね。
――リドリー・スコット監督といえば、演技は俳優に任せることで知られていますよね。
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