1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

「CHANEL and Cinema TOKYO LIGHTS」ティルダ・スウィントンが語る、“つながり”の重要性とフィルムメイカーとしてのキャリア

映画.com / 2024年12月30日 16時30分

 さらに、「人は口にする言葉を選択しているが、はっきりと言葉で表現できないことの方がはるかに多い。結局、人は自分の思いを言葉では表現できないのだと思いますし、実はそれこそが興味深いのです。また、それが私がサイレントを愛する理由の1つでもあります。なぜなら、私を惑わす言葉がないからです。」と、非言語による表現を説いた。

■“つながり”について知ることが表現者の武器

 質疑応答の時間も設けられ、客席からの質疑応答で、孤独感を感じているという学生に対し、ティルダは「あなたは一人ではありません」と、孤独感を抱いているという自覚があること、自分を知ることが表現者として貴重で正しいことであると話す。

 「芸術のほとんどは、つながりとその難しさについてです。そして、スクリーンや舞台で演じられる人間の物語は、互いの間のコミュニケーションがいかに難しいかについてです。もし互いにコミュニケーションをとるのが簡単だったら、なぜそれについて物語を作る必要があるのでしょうか? 自分について知ることは本当に複雑で、私たちは誰もが、自分の思いを言葉にすることができない、怯えた小さな動物です。ですから、自分自身について知ることが武器になるのです。なぜなら演者にとって、パフォーマンスは真実に迫ることでもあります。時には、自分のキャラクターはどれほど真実を語っているかということを自問する必要があり、(その点において)自覚があるということは武器になります」とアドバイスした。

 経験と信念に基づく、ティルダのフィルムメイカーとしての哲学が自身の言葉で語られたこの日のトークセッションは、大きな拍手で幕を閉じた。翌日28日には、「舞台でできないことがシネマのできること」とティルダが強調する、カメラのクローズアップの効果にフォーカスを当てたマスタークラスが行われ、参加者に的確なアドバイスと温かな励ましの言葉を贈り、「私たちはみな仲間です。ともに弱さを見せられる存在であり、その工程すべてに価値があります」と、作り手同士がコミュニティ、つながりを作ることの大事さを改めて訴えた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください