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【上質映画館 諸国漫遊記】ローソン・ユナイテッドシネマ札幌/IMAXレーザー 大きいことはいいことだ。圧倒的な迫力が満喫できる

映画.com / 2025年1月9日 9時0分

 画面サイズは不思議なものである。少し大きなスクリーンがある映画館は「大きいな」という当たり前の感覚しか得られないが、ある大きさ以上になると、それを楽々と飛び超え、別の感慨が生まれる。そこでは「映像世界の吸引力が増す」だけでなく「キャラクターが生き生きと動き出し」、その結果、「映画自体のリアリティを補強」してくれる。スマホで映画を観るのと映画館で観るのは「映画」が異なるもの、という意見は誰しも賛同してもらえると思うが、IMAXではその感覚がさらに別次元となるが、その原動力がスクリーンの巨大サイズである。こうしたことから、IMAXの根本的魅力はスクリーンサイズの大きさだと筆者は常々考えているが、ローソン・ユナイテッドシネマ札幌のIMAXレーザーは、実にIMAXらしい体験ができる稀有なスクリーンである。

▼映画の魅力を「ビッグ」に描く。大作アクション/SF映画鑑賞に最適

 「エイリアン ロムルス」は、基本的には漆黒の宇宙とすす汚れた宇宙船内が舞台になる作品であるため、暗い映像の中にキャラクターたちの姿をどう映し出すのかがポイントになる。ローソン・ユナイテッドシネマ札幌のIMAXレーザーは、画面が大きいというか、大きすぎるためなのか、黒は決して漆黒に描かれるわけではない。だが、情報量の豊富さや暗部に蠢く真の主人公「エイリアン」のなまめかしい姿態が巨大スクリーンで跋扈する姿には大いなる感動を覚える。冷静に言えば、黒が少し浮いているなぁと感じなくもないが、それは巨大画面を対峙しているときには些細なことである。映画は大画面で観るのが最大の魅力、という立場の方には絶対におすすめできる。

 音響はIMAXらしく、迫力を極めて重視したハイパワーサウンド主義といった趣。細かい音を緻密、繊細に聴かすよりも、身体を震わすような体感サウンドである。爆発シーンなどでは、スクリーンの四方八方から、野太いハンマーで叩きつけるような低音が客席を襲う。ある場面では低音の風を感じたほどだ。

 上映後に暗い劇場内を目を凝らしてスピーカーを確認してみると、両サイドに1基ずつ、後方左右隅に1基ずつ、天井面に左右2基ずつが配置されていた。スクリーン奥にはL/C/R+スクリーン中央上下が各1基が配置されているはずで、スクリーン全体で合計12chスピーカーが組み込まれている。スクリーン背後以外のスピーカーがすべて、天井付近にセットされているため、サラウンド音場(おんじょう)は必然的に上方に構築される。結果的に3次元的な立体音響の感覚が豊かに得られ、これこそIMAX12chサウンドの文法通りだ。

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