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逆風もチャンスに…賛否両論の“シャリ野菜”開発秘話

Entame Plex / 2017年9月15日 11時40分

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逆風もチャンスに…賛否両論の“シャリ野菜”開発秘話

回転寿司チェーン店「無添 くら寿司」では、お米のかわりに大根を使った寿司や、まさかの「麺なしらーめん」などの「糖質オフシリーズ」を、8月31日(野菜の日)より全国で展開中。

糖質制限を気にする人に向けた、まさに掟破りともいえる同シリーズだが、果たしてこれは「お寿司」と呼んでいいものか……と賛否両論の声も。

そこで今回、株式会社くらコーポレーション常務取締役・製造本部長の久宗裕行氏に、反響ぶりやメニュー開発などについていろいろと話を聞いた。



――「糖質オフシリーズ」の反響や売上はいかがですか?

「おかげさまで大反響です。私たちが想定する2倍ほど売れています。いつもは夏休みが終わるとお店の売り上げは少し落ち着くのですが、9月に入ってからむしろ勢いを増しています。ありがたいお話です」

――予想外の売り上げだと。

「『糖質オフシリーズ』に使う『シャリ野菜』の大根の酢漬けが非常に切迫している状況でして。現在、増産を急いでいます」

――このシリーズの主な客層は?

「やはり女性が多いようで、全体の7割だと聞いております」

――実際にお客さまからはどのような声が届きましたか?

「肥満を気にする方を含め、大変多くの感想をいただきました。驚いたのは『作ってくれてありがとう』といった声です。糖尿病を家族に持つ方から『これまで外食を避けていましたが、これでみんなで食事ができる』と。我々もこのシリーズを始めてみて、そうした方々が多くいらっしゃることを知りました」

――ネットでは「なぜ、これを作った?」と驚きの声もあります。開発の経緯をお聞かせください。

「お客様のニーズをいち早く察知し、市場環境を捉えて、くら寿司ならではの独自性を重要視することは、商品を開発する上では常に重要視していることです。しかし、糖質オフシリーズにおいてはブームになる前より着手していました何故ならば、くら寿司は創業以来食の戦前回帰というコンセプトをもって、化学調味料、合成着色料、人工甘味料、人工保存料を全食材に削除する「四大添加物 無添加」への取り組みなど、業界では当たり前のやり方を疑い、自分たちが正しいと思うことを愚直に体現してきました。食を通じて、健康への配慮を真面目に考え、真摯に創業以来取り組んできており、その取り組みこそが、この度の「糖質オフシリーズ」の販売に至った大きな理由です」

――なるほど。

「2016年にロカボなど健康ブーム・糖質オフブームとなり、糖質を気にされるお客様は多くなってきました。当社は、そのブームになる2015年頃からすでに『野菜を使ったメニューで健康を応援する商品を作ろう』を合言葉に着手しておりました。これまでも、カロリー控えめの商品やアレルゲンフリーの商品を積極的に販売してきました。例えば、豆腐を使った『ガトーフショコラ』や蒟蒻を使った『ヘルシーつけ麺』、大人気の7大アレルゲンフリーのアイス、『豆乳アイス』など。この度の大々的な糖質オフシリーズにおきましては、業界としては今まで手を出しづらかった寿司の分野において、社内でも賛否両論。もちろん開発においても非常に苦労致しました」

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