今春、晴れて子どもが社会人になります。夫婦の生命保険は見直すべきですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年2月22日 2時40分
結婚や子どもの誕生などを機に、生命保険に加入する人もいます。その後、折に触れて保障内容の追加を考えることもあるでしょう。保障内容の充実により、世帯主の死亡といった万一のときの事態に備えることが可能です。 残された家族の生活費を補うこともできるでしょう。本記事では、子どもが社会人になる夫婦を例にして、保険を見直すべきかについて解説していきます。
子どもが社会人になるとき親の年齢は
結婚後の大きなライフイベントとして、出産・育児が挙げられます。子どもの成長にともない教育費が掛かってきます。また、住宅購入などの可能性も出てくるでしょう。
このように大きな出費が必要なとき、もっとも避けたいのは収入源が途絶えることです。世帯主の死亡などによる経済的リスクをカバーするためにも、生命保険を充実させる必要があります。
一方、加入済みの生命保険を見直すことも少なくありません。例えば、子どもが社会人になると教育費を捻出する必要がなくなります。その場合、生命保険の死亡保障に重点を置かなくてもよいでしょう。
むしろ、夫婦2人の生活を充実させることが大切です。子どもが社会人になるときの親の年齢はさまざまで、40代の夫婦がいる一方、年金生活を間近に控えた夫婦もいます。老後の生活基盤を築くためにも、早めに資金準備を始めましょう。
老後の生活費を把握しておこう
総務省統計局「家計調査報告 家計収支編2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦高齢者無職世帯の実収入(税込み収入)は24万6237円です。一方、実支出は26万8508円になり、実収入から実支出を差し引くと約2万2270円の不足が生じます。
ちなみに、実支出は消費支出が23万6696円、非消費支出税金や社会保険料などの非消費支出が3万1812円となっています。実収入の89.5%が年金などの社会保障給付で、22万418円を占めていますが、それだけでは十分とはいえないのです。
老後に重視したい生命保険は
生命保険は、保障内容に比例して保険料も高くなっていきます。子どもが独立するまでは十分な保障が必要です。
しかし、夫婦2人での生活が始まると、これまでと同じような保障がなくてもよいでしょう。それよりも、病気やけがでの入院による保障を充実させることが大切です。その一つとして、医療保険の充実が挙げられます。こちらの保険に入るときは終身タイプを選びましょう。
保険料は年齢とともに高くなるだけでなく、持病がある人が加入できるタイプでも割り増しになります。保険料の支払いが家計を圧迫しないためにも、少しでも若くて健康なうちに加入することが重要です。死亡保障の充実目的で加入している生命保険は、解約したり減額したりすることも検討しましょう。
ただし、入院特約付の生命保険を解約するときは慎重に検討しなければなりません。医療費の負担は公的な健康保険だけでは十分とはいえないからです。生命保険を見直す際には、健康保険対象外の費用への充当や、自由診療を受けることも想定しておくとよいでしょう。
老後の生活を想定! そのうえで必要な保障を充実させよう
子どもが成長して巣立つまでは、生活費や教育費に備えた生命保険が必要です。しかし、夫婦2人だけの生活が始まると、高額な死亡保障がなくてもよいでしょう。
むしろ、病気やけがの治療に必要な保障を充実させることが大切です。保険料は年齢や持病の有無などによって割高になることが多いので、少しでも早く、よい条件での加入を検討しましょう。
出典
総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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