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定年退職後は「再就職せず」ゆっくりしたいです。実際悠々自適な老後を送っている人はどれくらいいるのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月14日 4時30分

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「定年後は完全に仕事から引退して気ままな生活を送りたい」という人は多いのではないでしょうか。再就職と引退、どちらにもメリットとデメリットがありますが、引退を選ぶ場合は金銭的な問題が立ちはだかることとなります。そこで、本記事では定年退職後にどれくらいの人がゆとりをもった生活を送れているのか、またそのために必要な生活費などを紹介します。

65歳以上の8人に1人がお金の心配なく暮らしている

内閣府がまとめた「令和5年版高齢社会白書」によると、65歳以上で「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている」という人の割合は12.0%でした。年齢別では、65~74歳が11.6%、75歳以上が12.5%となっており、高齢期を迎えた人の8人に1人ほどがゆとりある生活を送っています。
 
また、「家計にあまりゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている」という人にまで対象を広げてみると、金銭的な問題なく生活できている人の割合は全体の68.5%です。
 
ただし、本調査は65歳以上になっても働き続けている人を含んでおり、完全に仕事から引退した人に限れば結果が異なる可能性があります。実際、60~64歳では約7割、65~69歳では約5割の人が働いているため、「65歳以上の8人に1人がお金の心配なく暮らしている」という事実は、あくまでも参考程度にしましょう。
 

月に23万円あれば夫婦2人で最低限の生活を送れる

次に、老後に必要な生活費を考えてみましょう。家族構成によっても変わりますが、ここでは一例として夫婦2人で生活するときに必要な最低限の生活費に着目します。公益財団法人生命保険文化センターが2022年に実施した「生活保障に関する調査」によると、夫婦2人で最低限の老後生活を送るために必要と考える生活費は、平均で月に23万2000円でした。
 
金額別では「20万~25万円未満(27.5%)」と答えた人の割合が最も多く、次いで「30万~40万円未満(18.8%)」「15万~20万円未満(9.2%)」という結果です。以上の結果から、月に23万円ほどの収入があれば、ゆとりをもつのは難しくても夫婦2人で最低限の生活は送れるといえるでしょう。
 

夫婦2人でゆとりある老後生活を送るには月に40万円近く必要

ゆとりある老後生活を送るには、どれくらいの生活費が必要でしょうか。同じく生命保険文化センターが実施した「生活保障に関する調査」によると、夫婦2人でゆとりある老後生活を過ごすために必要と考える生活費は、平均で月に37万9000円です。旅行やレジャー、趣味などに使うためのお金を想定し、最低限の生活費である23万2000円から約15万円上乗せされた金額となっています。
 
「ゆとりある生活」や「悠々自適な老後」をどのように定義するかは人それぞれですが、夫婦2人で余裕をもって暮らすには30万~40万円程度あると安心です。一方、一人暮らしの場合であれば悠々自適な老後を送るには20万~30万円程度が一つの目安となるでしょう。
 

悠々自適な老後を送るため今から少しずつ準備をしよう

夫婦2人でゆとりある老後生活を送るのに必要な平均額は月37万9000円です。この金額を毎月の年金だけで賄うことは、あまり現実的ではありません。そのため、定年退職後に再就職せずにゆっくりしたい場合は、老後生活に必要なお金を試算しながら少しずつ準備を進めていくことが大切です。預貯金や資産運用など、複数の方法を組み合わせて老後資金を蓄えていきましょう。
 

出典

令和5年版高齢社会白書(全体版) 第1章 高齢化の状況(第2節 1)
公益財団法人生命保険文化センター 生活保障に関する調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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