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年金は結局「払い損」なの? 年収400万円の会社員が「生涯で支払う保険料」「受け取れる年金額」はいくら? 平均寿命をもとに試算

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月30日 4時40分

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「年金は保険料が高いけれど、老後にもらえる金額は少ない」「年金は損しかない」といった話を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。少子高齢化が進む日本においては、イメージとして「年金は払い損」といった感覚を持っている人もいるかもしれません。   しかし、実際は、年金は必ずしも損をするわけではなく、むしろ平均寿命まで生きれば、支払った保険料よりも多くの年金を受け取ることが期待できます。   本記事では20~60歳まで会社員で働き、生涯の平均年収が400万円だった人が40年間に支払う年金保険料と、平均寿命までに受け取る年金額がいくらになるか解説します。

年収400万円の会社員が生涯で支払う年金保険料

会社員の場合、「国民年金」と「厚生年金」に加入しており、基本的には65歳以降に「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」を受け取ることが可能です。
 
そして、毎月の給料から国民年金分を含め、厚生年金保険料が支払われています。厚生年金保険料は収入によって異なりますが、年収が400万円の場合は2023年度現在月額で3万1110円です。
 
そのため、今回の前提において、生涯で支払う年金保険料は次のとおりです。
 
3万1110円×12ヶ月×40年=1493万2800円
 

年収400万円の会社員が生涯で受け取る年金受給額

年金は基本的には65歳以降、生きている限り受給できます。人は何歳まで生きられるかは誰にも分かりませんので、今回は厚生労働省の「令和4年簡易生命表の概況」の平均寿命を参考にしていきます。「令和4年簡易生命表の概況」によると、平均寿命は男性が81歳、女性が87歳です。
 
そのため、年金を65歳から受け取り始めた場合、男性は17年間、女性は23年間、年金を受け取れます。それでは、年収が400万円の会社員は、毎年いくらの年金を受け取れるのでしょうか。
 
まず老齢基礎年金ですが、今回の前提では、年間で79万5000円を受け取れます。老齢厚生年金は「報酬比例部分」「経過的加算」「加給年金」の合算ですが、今回は大半を占める「報酬比例部分」のみ見ていきます。
 
報酬比例部分として受け取る年間の年金額は、「平均標準報酬月額×5.481÷1000×加入月数」です。生涯の平均年収が400万円で40年間働いた場合、計算すると報酬比例部分で受け取る年金の年額は89万4499円です。老齢基礎年金と合わせると、年間で168万9499円を受け取れます。
 
そのため、男性が17年間で受け取る年金総額は2872万1483円、女性が23年間で受け取る年金総額は3885万8477円です。
 
前出のとおり、生涯で支払う年金保険料は1493万2800円ですので、男性でも女性でも、平均寿命まで生きれば、支払った保険料よりももらえる年金額のほうがかなり多くなりそうです。
 

まとめ

本記事の前提では、平均寿命まで生きた場合、生涯で支払った保険料よりも受け取る年金額のほうが多くなります。また、年金の良いところは「生きている限りもらえる」という点です。生きている限りお金はかかりますが、年金があればある程度の収入は得られます。
 
もちろん、若くして不幸があれば損をしてしまうかもしれませんが、長生きしても支給が続くのは年金制度のメリットといえるでしょう。
 

出典

日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)
厚生労働省 令和4年簡易生命表の概況
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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