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【アパートの給湯器が故障】大家さんに言ってもなかなか直してくれない…「自分で取り替える」しかないでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年4月7日 4時30分

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賃貸住宅では、さまざまな設備の修繕を誰が行うのかでトラブルになる場合があります。   例えば給湯器が壊れてしまい、修理または取り替えが必要なとき、大家に依頼すれば修繕をしてもらえるのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。   そこで今回は、給湯器の修繕は誰が行うことになっているかについて調べてみました。大家に言ってもすぐに対応してもらえない場合にどうすればよいかもご紹介しますので、参考にしてみてください

賃貸住宅の修繕義務は基本的に大家にある

賃貸住宅で設備が故障するなどして修繕が必要な場合は、基本的に大家が対応しなければなりません。民法第606条第1項には、この点について以下のような記述があります。
 
「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。」
 
給湯器が壊れた場合は、入居者に故意・過失がない限り、大家が修繕費用を負担して、給湯器の修理または取り替えを行う必要があります。給湯器の修理や取り替えについては、費用が多額になる場合は「大修繕」とみなされ、修繕特約の対象外になるとの考えが一般的です。
 
なお、電球や障子紙の取り替えなどの軽微な修繕に関しては、入居者が負担するとの特約が設けられている場合があります。特約がある場合は、入居者側が修繕の費用を負担しなくてはなりません。
 

大家がすぐに対応してくれない……給湯器を勝手に取り替えてもよい?

賃貸住宅の設備に修繕が必要な場合は、原則として修繕義務は大家にあり、それに気づいた入居者は大家に知らせる義務があります。この点については、民法第615条に以下のように記されています。
 
「賃借物が修繕を要し、又は賃借物について権利を主張する者があるときは、賃借人は、遅滞なくその旨を賃貸人に通知しなければならない。ただし、賃貸人が既にこれを知っているときは、この限りでない。」
 
給湯器が故障したためお湯が出なくなって困るからと、大家に連絡せずに修理会社に依頼したり、取り替えたりすると、後でトラブルになる可能性があるため注意が必要です。
 
大家がなかなか対応してくれない場合は、自ら修繕する旨を大家に伝えて、修理または取り替えを行えるケースがあります。その場合の修繕費用については、大家に負担義務があるものを借主が代わりに負担したため、修繕後に請求することが可能です。
 
給湯器が直るまでは、お湯が使えずお風呂に入れないなど不便が生じます。民法第611条第1項に基づき、生活に不自由が生じたと認められる場合は、その割合に応じて家賃の減額を請求できる可能性もあります。
 

給湯器の故障はまず大家に連絡! 修繕費用は基本的に大家が負担

給湯器が壊れてお湯が出なくなった場合は、まず大家に修理または取り替えをしてもらえるよう連絡する必要があります。給湯器の修理や取り替えで多額の費用が発生する場合は、大家に費用負担の義務が生じます。
 
なかなか対応してもらえない場合は、自分で対応する旨を大家に伝えましょう。給湯器を直してから、負担した費用を大家に請求できます。
 
また給湯器の故障中に不自由があった場合は、その間の家賃の減額を請求できる可能性もあります。後でトラブルになることを避けるためにも、まずは大家に相談するようにしましょう。
 

出典

e-Govポータル 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第六百六条(賃貸人による修繕等)、第六百七条の二 (賃借人による修繕)、第六百八条(賃借人による費用の償還請求)、第六百十五条(賃借人の通知義務)、第六百十一条(賃借物の一部滅失等による賃料の減額等)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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