1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

友人が年金「50万円」振り込まれたそうです。会社員時代、どれだけ稼げば50万円ももらえるのですか? 独身なので「1人分」の金額のはずです

ファイナンシャルフィールド / 2024年4月11日 3時0分

写真

独身の友人が老齢年金を50万円も受給していると耳にすると、いったい会社員時代にどれだけ稼いでいたのかと気になってしまいますよね。   本記事では、年金受給額50万円の真相について解説し、実際にご友人がどのくらいの収入を得ていたかについて検証します。

老齢年金は2ヶ月に1度の支給

老齢年金は毎月ではなく、原則年6回、偶数月に支払われます。各支払い月には、基本的にその前月までの2ヶ月分の年金が振り込まれます。つまり振り込まれた年金「50万円」は2ヶ月分のため、1ヶ月あたり25万円の年金を受給していることになります。
 
では、月に25万円の年金を受給できる人は会社員時代にどのくらい稼いでいたのでしょうか。ちなみに2023年に公表された厚生労働省の調査によると、全国の厚生年金受給額の平均は14万4982円となっています。
 

厚生年金の計算方法

厚生年金を受給する人は、老齢基礎年金に加えて厚生年金の報酬比例部分を受給できます。なお、老齢基礎年金の2024年度の満額は年額81万6000円です。厚生年金は、図表1の計算式によって算出します。
 
図表1

図表1

日本年金機構 報酬比例部分より筆者作成
 
ただし、厚生年金保険料を納める際の標準報酬月額には上限があります。毎年4月~6月の平均給与が63万5000円を超える場合は、たとえ月100万円稼いでいても、上限である32等級の65万円で計算します。また、賞与については1回あたり150万円、年3回が上限です。年4回以上賞与が支給される場合は、4回目以降は標準報酬月額の対象となる報酬に含まれます。
 

月25万円の年金を受給するには

では、月25万円の年金を受給している人の会社員時代の年収について検証してみましょう。

●現在67歳(2024年7月に68歳)
●20歳~60歳まで40年間会社員として勤務
●老齢基礎年金は満額受給(81万6000円)
●老齢基礎年金、厚生年金以外の年金受給はなし

※加給年金、再評価などは考慮しないものとする。

これらの条件のとき、厚生年金は図表2のように計算できます。
 
図表2

図表2

日本年金機構 報酬比例部分より筆者作成
 
図表2のように収入を仮定すると、受給できる老齢年金は次のとおりです。

●老齢基礎年金を満額で年間81万6000円
●老齢厚生年金を合計で年間222万7637円

老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせて、年金支給額は年間304万3637円、月に換算すると約25万3600円受給できることになります。
 
平均標準報酬月額65万円は年収に換算すると780万円です。2003年以前は平均標準報酬月額の計算に賞与額が含まれないため、年収は780万円以上と考えられます。そして、2003年以降の平均標準報酬額(85万円)には賞与額(240万円)が含まれるため、年収1020万円以上となります。
 
ただし、このほかにも「繰下げ受給」によって年金額が増えていたり、60歳以降も働いて厚生年金保険料を納めたりしていた可能性もあります。
 

まとめ

独身で年金を50万円も受給していると聞くと驚いてしまいますが、年金は2ヶ月に1度の振り込みとなるため、月にすると25万円受給していることになります。全国平均の厚生年金受給額が約14万5000円であることを考えると、月25万円はかなり多い額だといえます。
 
繰り下げ受給や定年後も働くなどの要因で年金額が増えている可能性もありますが、おそらく会社員時代に平均して年収1000万円程度は得ていた可能性が高いでしょう。しかし、高い年金額を受け取っている分、厚生年金保険料も多く納めています。うらやましい気持ちはありますが、自分に合った方法でコツコツとセカンドライフに向けて準備をしていきたいですね。
 

出典

厚生労働省年金局 令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
厚生労働省 令和6年度の年金額改定についてお知らせします
日本年金機構 は行 報酬比例部分
厚生労働省 標準報酬月額の上限
 
執筆者:古澤綾
FP2級

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください