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5歳の子のママ友から「学資保険の加入が小学校入学まで」と聞いて慌てています。いろいろな保険会社で扱っていますが、何を基準に選べばいいですか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年4月13日 21時10分

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教育資金は「人生の三大資金」の1つであり、住宅資金や老後資金と同じく、事前の準備が大切です。   文部科学省の調査によれば、私立大学の初年度納付金は、文科系学部で119万4841円、理科系学部で153万451円であり、特に大学の学費等に備えた準備が必要であることが分かるでしょう。   教育資金を準備する方法の1つに「学資保険」があります。今回は、学資保険の特徴や、メリット・デメリット、選ぶ際のポイントを紹介します。

学資保険の特徴

学資保険(「こども保険」とも言われます)は、親(原則として父または母)が保険契約者、子どもが被保険者となって契約します。これは子どもの将来に備える保険であり、3つの特徴があります。
 

・契約時に定めた年齢になると祝金を、満期になると満期保険金を受け取ることができます。祝金や満期保険金の受け取り方には複数のタイプがあり、保険金の使い方に合わせて選択することができます(祝金がないタイプもあります)。
 
・保険期間中に、親などの保険契約者が死亡または高度障害状態になった場合、それ以降の保険料の支払いが免除されます。なお、保険会社によっては支払い免除が特約になっており、別途契約が必要になる場合があります。また、支払い免除になった場合に満期まで毎年年金を受け取れる「育英年金」の特約を付加できる商品もあります。
 
・保険期間中に、被保険者である子どもが死亡した場合、死亡保険金を受け取ることができます。

 
学資保険は、保険契約者である親に万が一のことがあった場合でも、祝金や満期保険金を受け取る機能があるのが、最大の特徴です。また、学資保険の満期は17歳から22歳に設定されていることが多く、大学の学費の準備に向けた商品といえるでしょう。
 

学資保険のメリットとデメリット

教育資金を準備する方法は、学資保険だけではありません。預貯金や投資商品などで準備することもできるため、学資保険はメリットとデメリットを考えて加入しましょう。学資保険には、例えば次のようなメリットがあります。
 

・保険契約者に万が一のことがあった場合、基本的に保険料の支払いが免除される。
・毎月または毎年保険料を払うため、計画的に教育資金を準備できる。
・所得税と住民税における、生命保険料控除の対象となる。

 
逆に、次のようなデメリットもあります。
 

・保険金の支払時期が決まっているため、簡単に引き出すことができない。
・途中解約した場合、解約返戻金が払った保険料より少なくなる場合がある。
・契約時に利回りが決まるため、契約のタイミングによっては、低い利回りで長期間運用することになる。

 
積立の貯蓄や投資を活用して教育資金を準備したい人は、あえて学資保険を選択する必要はありません。また、低金利の時代は保険金の返戻率(後述)が低いため、学資保険に加入するメリットが少なく、貯蓄でよいかもしれません。
 

学資保険を選ぶポイント

学資保険に加入する際のポイントは主に3つあります。
 

返戻率を比較する

返戻率とは、払う保険料に対して、受け取る保険金が占める割合です。
 
返戻率=(受け取る祝い金や満期保険金の総額)/(支払う保険料の総額)×100
 
例えば、支払う保険料の総額が300万円、受け取る祝い金や満期保険金の総額が330万円であれば、返戻率は110%となります。返戻率が100%未満の場合は、いわゆる元本割れ商品となります。コストパフォーマンスの点で比較すると、返戻率の高い商品を選ぶとよいでしょう。
 

祝金や満期保険金の受け取り方を決める

学資保険には、次の例のように、保険金の受け取り方が異なる複数のタイプがあります。
 

・18歳または17歳に、満期保険金を受け取るタイプ
・中学や高校などの入学時期には祝金、大学入学の時期には満期保険金を受け取るタイプ
・大学の4年間に、保険金を分割して受け取るタイプ

 
各家庭の考え方に合わせて選ぶのがよいでしょう。
 

保険料の払込期間を決める

保険料の払込方法にも、次のように複数の種類があります。
 

・保険期間が満期になるまで、一定の保険料を払う方法
・契約時に払込時期を保険期間より短く定め、その期間に集中して保険料を払う方法
・契約時に保険料をまとめて払う方法

 
基本的に、保険料を保険会社に預けている期間が長いほど、返戻率は高くなります。
 
例えば、1歳に加入して18歳に受け取る学資保険であれば、1歳から18歳まで一定の保険料を払うより、1歳から10歳までの短期間で保険料を払う方が、支払う保険料の総額が少なくなり、返戻率は高くなります。
 
ただし、保険料の支払いが多くなると、家計に影響が出てくることもあるので、保険料は無理のない範囲で設定しましょう。
 

まとめ

教育資金、特に大学の学費は高額になるため、事前の準備が大切です。中でも学資保険は、教育資金準備の手段の1つとして有効です。学資保険の加入に当たっては、特徴やメリット・デメリットを確認しましょう。その上で返戻率を確認し、保険金の受け取り方法、保険料の支払い方法を検討して、商品を選ぶとよいでしょう。
 

出典

文部科学省 令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について
 
執筆者:伊達寿和
CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員

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