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生活に余裕はないですが、多少無理をしてでもマイホームを手に入れたほうがよいのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年4月20日 10時0分

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自分の周りで「マイホームを購入した」「マイホームを購入するために物件を紹介してもらった」といった話を耳にしたり「(両親から)いつまで賃貸で暮らすのか?」と聞かれたりすると、自分たちもマイホームを購入しなければならないのだろうか、と考える人もいます。   しかしながら、マイホームは人生において、最も大きな買い物ともいわれるくらい大きな資金が必要になります。多少は無理をしてでも……と考えて購入に踏み切る人がいますが、本当に無理をしてでもマイホームを購入するべきなのでしょうか?

どうしてマイホームがほしいのか考えてみよう

マイホームを購入するとき、多くの人が住宅ローンを組んで購入しています。
 
よく、カードローン等は良くないけれど、住宅ローンは良いということを話す人がいます。とはいえ、どちらも「お金を借りている」ということに違いはありません。借金であることに変わりはないのです。
 
カードローン等は基本的に担保なしで借りられますが、借入上限額が抑えられています。一方、住宅ローンは購入する住宅を担保に借り入れをする仕組みになっています。
 
しかしながら、金額が大きくなる分、返済期間が長期間にわたることになります。当然その間に金利の負担をしますので、住宅の購入価格よりも総返済額は大きくなります。
 
返済が長期間にわたるため、生活や就業の変化によっては収入が減り、万が一返済できなくなってしまったときには、マイホームを手放さなくてはならないことになってしまう可能性があるのです。
 
マイホームを購入するときには、どうしてマイホームを手に入れたいのか、返済プランに無理はないのかなどをじっくり考えることが大切です。
 

無理をするべきか? 否か?

マイホームを購入する理由は人それぞれだと思います。「通勤・通学の利便性を重視したい」「家賃がもったいない」「自分の財産を築きたい」等あるでしょう。
 
どのような理由であっても、マイホームがほしいということに違いはないのですが、果たして無理をしてでも購入すべきかどうか、じっくりと考える必要があります。
 
たとえば「通勤・通学」を理由とした場合、転勤や子どもの進学先によっては不便になることもあります。「家賃がもったいない」という場合には、賃貸の住み替えやすさを手放すことになります。
 
また、「自分の財産を築きたい」と考えた場合、物件価格は変動するため、資産価値が大きく変動してしまう可能性があるのです。さまざまな状況を熟考せずにマイホームを購入すると、思いがけないリスクを背負うことになるかもしれません。
 
無理をしてもマイホームがほしい、手に入れたいと考えているときには、前述のような表面的な理由だけでは、こんなはずではなかったと、後悔することになりかねません。
 
後悔するか否かは実際に購入し住んでみなければ分かりません。ただし、その結果を確認するためには、大きな借金を背負うことになってしまうのです。
 

借り入れ前にシミュレーションをする

マイホームを購入するか、しないのかを考えた結果、「やっぱりほしい」となったときには、返済計画に無理がないかを確認することが必要です。そのためには、事前に借り入れと返済をシミュレーションすることが大切です。
 
シミュレーションは、住宅保証機構の他、各金融機関のホームページ上でシミュレーションできます。借入先が決まっているのなら、その金融機関のシミュレーターのほうが、より実態に近い結果を知ることができます。
 
シミュレーションをすると返済額はいくらか、あるいは、いくらまで借りられるのか等も確認することができる場合がありますが、生活にかかるコストは家庭ごとに違ってきます。
 
シミュレーション結果のみで判断するのではなく、毎月の生活コストを差し引いても返済できるのかを判断することが大切なのです。もし、返済計画に無理があるような場合は、日々の生活コストでカットできることはないのかを確認することも重要です。
 
マイホームに限らず、何かを手に入れるときには、何らかの努力が必要になることは少なくありません。少しの背伸びが後に大きな負担になることがありますので、慎重に判断することが大切なのです。
 
執筆者:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

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