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親から「ボーナスいくらもらったの?」としつこく聞かれて困りました。30歳で夏のボーナスが20万円って、平均と比べると少ないのでしょうか……?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月4日 9時30分

親から「ボーナスいくらもらったの?」としつこく聞かれて困りました。30歳で夏のボーナスが20万円って、平均と比べると少ないのでしょうか……?

「周りと比べるとボーナスが少ない気がして恥ずかしい」と感じて家族に金額を言いづらかったり、「ボーナスの金額はどれくらいが普通なの?」と疑問に感じたりしたことがある人は多いでしょう。   そこで本記事では、統計データをもとに夏のボーナスの平均額を紹介するとともに、データと自身のボーナスを比較するときに押さえておきたいポイントをまとめました。

夏のボーナスの平均額は約40万円

20万円という夏のボーナスの金額が一般的に少ないかどうかを判断するために、国が公表している統計データと比較してみましょう。
 
厚生労働省が実施している「毎月勤労統計調査」の結果(令和5年9月分結果速報)によると、令和5年度の夏季賞与の平均額は39万7129円です。表題の方の賞与額20万円と比較すると、約2倍の金額が平均して支給されていることになります。
 
また、同じく厚生労働省が実施している賃金構造基本統計調査の結果によると、30~34歳の年間賞与その他特別給与額の平均額は、80万2100円です。これは1年間の支給額の平均値ですが、賞与が夏と冬の2回、同額ずつ支給されると仮定すると、夏の賞与の平均額は40万円程度だと推定できます。
 
以上の数字と照らし合わせて考えた場合、20万円という賞与額は働く人全体を見ても、同年代で比較しても、少なめであるといえそうです。
 

ボーナスの有無や算定方法は会社によってさまざま

夏のボーナス20万円は、統計データと比較すると多いとはいえない金額です。しかし、ボーナスの有無や算定方法が会社によって異なることにも目を向ける必要があります。
 
実際、「毎月勤労統計調査」によると、令和5年の夏の賞与が支給された会社は全体の65.9%にとどまっており、全体の3分の1以上の会社で賞与の支給自体がありません。平均より少ないとはいえ賞与が受け取れたのであれば、「ボーナスが出ない会社よりはよい」という見方もできます。
 
また、賞与の算定ルールは各会社が独自に定めるもので、全社共通の基準があるものではありません。一般的な賞与の算定方法には、次のようなものがあります。

・基準額(基本給など)×支給月数で算定
 
・基準額×業績や役職などにともなう評価係数で算定

「毎月勤労統計調査」によると、令和5年の夏の賞与の平均支給月数は1.01ヶ月です。普段の給与に対してボーナスの支給月数が1.01ヶ月分より多ければ、「平均より多い」と見ることもできるでしょう。
 
勤めている会社がどのような基準でボーナスの金額を算定するのかは、就業規則や労働契約書などで確認できます。
 

ボーナスの金額は業種や企業規模に左右される

ボーナスの金額の大小は、業種や企業の規模に左右される部分もあります。「毎月勤労統計調査」の業種別の結果を見てみると、令和5年の夏の賞与の平均額が最も高かった業種は電気・ガス業の74万5209円、2番目は情報通信業の70万8645円で、いずれも20万円の3倍を優に超えています。
 
反対に最も少なかったのは飲食サービス業等で5万9978円、次に少なかったのは生活関連サービス等で18万6583円でした。これらの業種では、ボーナス額20万円あれば平均を超えるのです。
 
また、企業規模による差も無視できません。「毎月勤労統計調査」では図表1のような結果が出ています。
 
【図表1】

従業員数 平均賞与額
500人以上 66万4508円
100~499人 45万5878円
30~99人 34万8192円
5~29人 27万1429円

「毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果速報等」をもとに筆者作成
 
ボーナスの金額を周囲や統計データと比較するときには、業種や企業規模ごとの傾向も踏まえる必要があるでしょう。
 

勤務先の条件に合わせてボーナスの平均額を確認してみよう

ボーナスの金額が国などで発表している平均値よりも少ないと、自分の働きが正当に評価されていないような気がして不満に感じる人もいるでしょう。しかし、ボーナスの有無や算定方法が会社によって異なることや、業種や会社の規模によって傾向が異なることも考慮する必要があります。全体の数字だけを気にするのではなく、業界や企業規模の条件ごとに数字を見て、ボーナスを比較してみるとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果速報等
厚生労働省 賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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