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将来相続する予定の土地の価値を調べようとしたのですが、言葉の意味がまったくわかりませんでした……。土地の価値でよく使われる言葉について教えてください。

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月5日 23時30分

将来相続する予定の土地の価値を調べようとしたのですが、言葉の意味がまったくわかりませんでした……。土地の価値でよく使われる言葉について教えてください。

一物五価とは、「一つの不動産に対して価格を示す指標が五つあること」を意味する言葉です。   具体的には、公示価格(公示地価)、基準地標準価格(基準地価)、相続税評価額、固定資産税評価額そして実勢価格の5つを指します。それぞれ、詳しく見てみましょう。

公示価格とは

公示価格とは、地価公示法に基づいて、土地取引の目安として地価公示する標準地の価格です。国土交通省が、毎年1月1日を基準日として3月下旬に公表します。令和6年地価公示では、2万6000地点で実施されています。新聞に大きく取り上げられますので、見たことのある方も多いと思います。
 
公示価格は、国土交通省ウェブサイトの標準地・基準地検索システムである「国土交通省 地価公示・都道府県地価調査」で調べることができます。
 

基準地標準価格とは

基準地標準価格とは、公示価格を補完するもので、地価調査による基準値の標準価格です。都道府県知事が国土利用計画法施行令第9条に基づき、毎年7月1日を基準日として、9月頃に公表するものです。適正な地価の形成を図ることを目的としています。
 
基準地価は、公示価格と合わせて国土交通省ウェブサイトの「標準地・基準地検索システム」の「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」で調べることができます。
 

相続税評価額とは

相続税評価額とは、相続税・贈与税の基準になる評価額です。国税庁が毎年1月1日を基準日として7月に公表します。土地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があります。
 
路線価方式とは、路線価が定められている地域を評価する方法のことです。路線価とは、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額のことで、千円単位で表示しています。
 
倍率方式とは、路線価が定められていない地域を評価する方法のことです。倍率方式における土地の価額は、その土地の固定資産税評価額(都税事務所や、市(区)役所もしくは町村役場で確認しましょう)に一定の倍率を乗じて計算します。
 
相続税評価額は、公示価格と比較して約20%減の価格となっています。国税庁のウェブサイト内で、路線価図等が公開されています。
 

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、固定資産税・都市計画税・不動産取得税等の基準になる価格です。市町村が1月1日を基準日として3年に一度評価替えをします。3月または4月に公表します。
 
この固定資産税評価額は、都税事務所や市区役所または町村役場から通知される固定資産税の「納税通知書」に記載されている「課税明細書」や、固定資産税評価証明書で確認できます。
 
また、納税義務者本人、同居の家族の人、納税管理人および本人から委任もしくは同意を受けた人、ならびに借地人・借家人および固定資産の処分をする権利を有する一定の方に対してのみ、固定資産課税台帳の閲覧ができるようになっています。
 
固定資産税評価額は、公示価格と比較して約30%減の価格となっています。
 

実勢価格とは

実勢価格とは、不動産が実際に売買された価格のことです。売り手と買い手の間で実際の取引が成立する価格、すなわち需要と供給が釣り合う価格のことです。国土交通省の公示価格と同じ価格で必ず取引ができるわけではなく、不動産の特徴や売り主の事情などによって大きく変わります。
 
実勢価格は、最終的に取引が成立した価格となるため、国土交通省が発表した地価と異なることが通常です。国土交通省のウェブサイト「不動産情報ライブラリ」で閲覧でき、各不動産会社のウェブサイトでも確認できます。
 
土地の価格は、土地の売却を考えているときや自分の持っている土地の価格が気になるときには大きな関心事になりますし、毎年の固定資産税の支払いにも影響します。また、相続税の計算や遺産分割にも影響します。自分に関係しそうな土地の価格は普段から把握しておきましょう。
 

出典

国土交通省 地価・不動産鑑定 都道府県地価調査
 
執筆者:北山茂治
高度年金・将来設計コンサルタント

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