車が必要なときはカーシェアを利用しています。半年後に子どもが生まれる予定なのですが、子どもが生まれたら車を購入したほうがいいですか?
ファイナンシャルフィールド / 2025年1月9日 2時10分
車を購入して維持するためには、大きな経済的な負担がかかります。そのため、経済的な負担を大幅に軽減できるカーシェアリング(以下カーシェアと呼ぶ)が普及していますが、どちらを選ぶべきか悩む人もいるでしょう。 本記事では車の購入とカーシェアのメリット・デメリット、子どもが生まれたときの注意点などを解説します。
車購入とカーシェアのメリット・デメリット
カーシェアは、経済的な負担が少ない点が大きなメリットです。しかし、住んでいる地域や家族構成によっては車を購入したほうのメリットが大きい場合もあります。そのため、使用目的などによってどちらを選ぶのかを判断するとよいでしょう。
その判断材料として、車の購入とカーシェアのメリット・デメリットをよく知っておくことが大切です。
車購入のメリット・デメリット
カーシェアと比べた車購入のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
●いつでも好きなときに使える
●車を自由にカスタマイズできる
●通勤に使える
●荷物を置きっぱなしにしたり、ペットを乗せたりできる
●購入費用が高く毎年税金や保険料、メンテナンス費用などの維持費がかかる
●家族が増えるなどライフスタイルが変わると車の買い替えが必要になる場合がある
車の購入にメリットがある人は、普段から通勤などで車を使う、公共機関が少なく不便な環境にいる人などが考えられます。
カーシェアのメリット・デメリット
カーシェアとは、会員登録をして利用日時や返却日時を指定することで、車を借りられるシステムのことです。レンタカーとの違いは申込時に来店する必要がない点で、24時間365日予約申し込みできます。
カーシェアを利用するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
●車の購入に比べて購入費、維持費などがないため安価で車を利用できる
●ネットで日時を予約するシステムで、いつでも借りられる
●1時間未満の短時間利用も可能である
●レンタカーのようにガソリンを満タンにして返す必要がない
●ステーションと呼ばれる場所に車を返却する必要がある(乗り捨て不可)
●希望の車や日時に必ず借りられるとはかぎらない
●車内清掃が不十分なこともある
車購入とカーシェアの費用面での違い
カーシェアと車の購入費は単純には比較できないため、以下の条件で年間の費用を比較してみましょう。
●車両の費用:200万円のコンパクトカー(1000cc超、1t未満)をローンで購入、ローンの返済金に毎年の維持費を加えた金額とする
●カーシェアの費用:週1回12時間の利用とする
車両購入とカーシェアでおおよその年間費用を比較すると、図表1のとおりです。
【図表1】
項目 | 金額 | |
---|---|---|
車両購入 | 車両購入費 | 200万円(消費税込み) ローン返済額(金利2.7%、60回払い) 3万5671円×12ヶ月=42万8000円 |
法定費用 | ・自動車税……3万500円 ・重量税……2万4600円(年8200円) ・環境性能割(購入時のみ)……4万円 ・自賠責保険……1万1500円 合計 9万200円/年 リサイクル料金は廃車にしなければ戻ってくるので考慮しない |
|
メンテナンス費用 | 年間の相場 最大約5万円 | |
任意保険 | 20代後半の相場 約4万円 | |
年間合計 | 60万8200円 | |
カーシェア | 初期費用(カード発行手数料など) | 1650円 |
基本料金(月額) | 0~1000円 | |
時間料金 | 200~400円/15分 | |
距離料金 | 18~20円/km | |
年間合計 | 毎月4回利用し100km走行、1回12時間利用した場合は年間で以下の金額(最大料金で計算) ・初期費用 1650円 ・基本料金 1000円×12ヶ月=1万2000円 ・時間料金 400円×12時間×4(60/15分)=1万9200円 ・距離料金 20円×400km(100km×4回)×12ヶ月=9万6000円 ・合計 12万8850円 |
筆者作成
車両購入とカーシェアの年間費用を比較すると、車購入の費用はカーシェアの約4.7倍になります。もちろんユーザー個人の利用状況になどよって大きく費用が変わりますが、図表1の2倍の利用頻度でもカーシェアは車両購入に比べてコストがかからないことが分かります。
乳幼児を車に乗せるときの注意点
道路交通法では、6歳未満の幼児を乗車させて運転する場合、チャイルドシートを使用することが運転者に義務付けられています。違反しても反則金などはありませんが、交通違反の点数が加算されるので注意しましょう。
なお、チャイルドシート義務はいくつか例外があります。例えば、幼児に負傷や障害や著しい肥満の状態があるなどでチャイルドシートの着用が困難な場合や緊急で子どもを病院へ送る場合です。また、座席の構造や乗車人数の問題でチャイルドシートの設置ができない場合も免除されます。さらに、おむつの交換の場合も例外となります。
ただし、安全のため、可能なかぎりチャイルドシートを使用することが推奨されます。例えば、おむつは乗車前に済ませておくなどの対応をして、なるべく安全な状態で乗車させましょう。
チャイルドシートの準備について、マイカーの場合は自分で購入します。カーシェアは多くの場合、チャイルドシートの貸し出しが限定されているか提供していません。利用前に必ず必ずチャイルドシートの有無を確認し、必要に応じて自前のチャイルドシートを持参することを検討しましょう。
費用面ではカーシェアがお得だが、利用前にチャイルドシートがあるかも確認しよう
車の購入とカーシェアを費用面で比較すると、カーシェアに大きなメリットがあることが分かります。ただし、車の購入かカーシェアかを選択するときは、費用面だけでなく使用頻度や使い道も考慮しましょう。
また、道路交通法では6歳までの幼児はチャイルドシートで乗車させることが義務付けられています。カーシェアを利用する場合は、チャイルドシートの有無を事前に確認しましょう。
出典
東京都主税局 自動車税種別割
国土交通省 自動車重量税額について
東京都主税局 自動車税環境性能割
デジタル庁 e-GOV 法令検索 道路交通法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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