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積立タイプの保険は本当にお得?数万円損しても解約したほうがいい場合とは

ファイナンシャルフィールド / 2019年7月10日 23時0分

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低金利時代が長く続き、住宅ローンなどが借りやすくなっている一方で、銀行の預金に預けていても一向にお金が増えません。少しでも増やしたいという思いから、個人年金や外貨建て終身保険に加入しているケースも多く見受けられるようになりました。   家計の財産としては増えているものの、自由に使えるお金がなくなってしまったり、資産運用を始めたいのに元手がなくなっていたりして、困っているというご相談を受けました。ご相談者様が加入している積立タイプの保険をどうするか、一緒に検討した事例をご紹介いたします。  

20年で返礼率105%の個人年金保険

ご相談者様が最近契約した保険の一つは個人年金保険でした。老後に不安を感じていたところ、保険を販売している知人に勧められ、夫婦ともに契約したとのこと。
 
月1万2000円程度の掛け金を20年間払い続けて、返礼率は約105%。ただ貯金しているのに比べて16万円以上増えると言われたそうです。20年間払い続けると105%ということは、年利にすると0.7%以下。契約した後に運用について少し学んでいたご相談者様は、これはあまりにも増えないと思ったようです。
 
ただ、保険を販売している知人は「絶対元本割れはしない」「私も3年ほど運用しているけど、運用はマイナスが続いている」と言われた、とおっしゃっていました。ご相談を受けて確認したところ、今解約すると損をする金額は7万円程度とのことでした。
 

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学資の時期に間に合わない終身保険

ご相談者様がもう一つ悩んでいたのが終身保険です。学資のためのお金は別に準備していましたが、もし足りなかったらと思い、追加で契約をしたそうです。
 
お持ちいただいた保険の内容を拝見したところ、10年間の払い込みをしますが、解約返戻金が払込元本を超えるのはお子さんが23歳になってからです。大学の費用と考えると間に合いません。そのことに気づいていなかったようで、ご説明したときには驚いていました。
 
もともと学資は別で用意するつもりだったので、困ってしまうということはありませんでしたが「どうせ学資に間に合わないんだったら、老後のために運用しておくほうがいいな」と感じたようです。こちらはまだ契約して2年だったため、解約して損をする金額は3万円ほどで済みそうでした。
 

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「痛み」を引き受けてでも解約がいい場合もある

最近契約する「積立」「貯蓄」タイプの保険には『うまみ』があるものはほとんどありません。貯金か保険かとだけで比べた場合は、確かに保険だと貯金より増える可能性はあります。
 
ただし、低金利の時代には保険で増える金額はたかが知れています。20年にわたる期間、お金が増える可能性を犠牲にしてまで得るリターンについてはよく考えたいところです。
 
保険か資産運用かと考えたとき、保険に分があることはほとんどありません。iDeCoやつみたてNISAなど、少額から投資できる機会が拡大している今、保険に加入する前に運用を視野に入れる必要があるでしょう。
 
ご相談者様が毎月1万2000円をあと20年間、平均2%で運用できた場合、約353万円となります。仮に個人年金を解約して7万円の「痛み(=損)」を引き受けたとしても、個人年金保険より40万円近く受け取ることができます。解約時に損の少ない終身保険はもっと簡単に巻き返せるかもしれません。
 
運用は確定した結果をもたらすかどうかを判断することはできませんが、保険は元本割れしない代わりに増える可能性を失います。運用したい、その掛け金が保険のせいで出せないと思うのなら、解約を検討してもいいかもしれませんね。
 
執筆者:塚越菜々子(つかごし ななこ)
CFP(R)認定者
 

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