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「老後資金2000万円問題」の解決策って? まずは自分の棚卸しから始めよう

ファイナンシャルフィールド / 2019年11月5日 9時0分

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金融庁の報告書の「老後資金2000万円」は、大きな波紋を呼びました。もう、すでにご存じかと思いますが、2000万円はあくまで平均的な数字で算出されたものなので「自分はどうなんだろう?」と考えることが大切です。   ところで、みなさんの老後のお金の原資は何でしょうか?退職金ですか? 公的年金ですか? 働いて得ますか? 本当に必要な老後のお金の額について考えてみましょう。  

実際、自分は老後にいくら備えればいいの?

老後のお金のことを考えるときに、まずは、ご自身の棚卸しが必要です。現在の年間の収支から老後に必要な備えを導き出していきます。
 
A:退職後の収入(公的年金+企業年金+個人年金保険+その他収入)
(該当するものを合計する)
 
B:退職後の支出(基本生活費+住居関連費+車両費+娯楽費+社会保険料+保険料+その他支出)
(Aの収入から社会保険料を差し引いた可処分所得(手取り)を把握することが大切)
 
C:年間の特別支出(年払い保険料+自動車保険料+所得税+住民税+固定資産税+その他)
 
 A:退職後の収入×12ヶ月 - B:退職後の支出×12ヶ月 + C:年間の特別支出
 =D:一年間に不足するお金
 
 D:一年間に不足するお金 × 必要期間(90歳 — 退職した年齢)+ イベント費
 =E:老後に必要なお金
 (イベント費:子供の結婚資金、住宅リフォーム、車買い替えなど)
 
退職時に手元にあるお金 — E:老後に必要なお金 = 過不足分(ここがマイナスの場合、対策が必要)
 

マイナスの場合、どうしたらいいの?

では、老後必要なお金が、退職時に手元にあるお金で補填しきれない場合、どうしたらよいのでしょう。ここでは、対策として大きく3つに分けて考えてみます。

■老後の収入を増やす

・できるだけ長く働く。
(厚生年金加入すると、退職後の公的年金の受給額も増加する)
・公的年金の受給開始時期を遅らせる。
(現行70歳まで公的年金の受給開始時期を遅らせることができ、最大42%増額できる)

■老後の支出を下げる

・老後の生活をイメージしながら、支出の品目の大きいものから削減できないか考える。
(例えば、車を手放して必要なときに利用することで、車の維持費を下げる)

■退職時のお金を増やす

・現役時の収支の見直し
(老後に足りないお金を貯めるために、毎月(毎年)貯蓄に回せるお金はないか考える)
・確定拠出年金に加入する
(運用益は非課税のため、資産配分は株式などリターンが期待できるもので構成する)
 

老後のお金を考えることは、自分の意思の反映

「そんな先のことを考えても意味がないのでは?」このような声を聞くことがあります。30代の方が老後のお金のことを考える場合、30年以上先のことを考えることになるでしょう。将来を正確に見通すことは残念ながら誰もできません。ただ、老後のことを直近になって考えても対策は限られてきます。
 
ファイナンシャルプランナーが作成する資料に将来のお金の流れを示したキャッシュフロー表を作成することがあります。このキャッシュフロー表は、30年、40年先の年間収支と貯蓄残高を把握するものです。
 
しかし、当然ながら確定した数字ではありません。キャッシュフロー表に意味がないと言われることもあります。
 
しかし、このキャッシュフロー表は、ご自身の意思を数字に反映させる大切な指標だと思います。会社の経営者が長期計画を立てるように、家計も長期的に見通してやりくりしていくことが大切です。言うまでもないですが、年1回の家計の決算をして、進捗を確認したいものです。
 
執筆者:廣重啓二郎
ファイナンシャルプランナー、DCアドバイザー、相続支援士

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