コロナに立ち向かう資産運用。どんな購入方法がおすすめ?
ファイナンシャルフィールド / 2020年6月10日 9時0分
前回は「今だから資産運用」というタイトルで、今から始める資産運用について掲載しました。 その中で記載したのは、NISAやiDeCoの活用による個別株や、日経平均連動型投資信託について書きましたが、今回は、少し長期戦になりそうなコロナ対策として、具体的な商品を紹介するとともに、購入の仕方について紹介したいと思います。
購入方法
皆さんは、ドルコスト平均法についてお聞きになったことがあるでしょうか?
ドルコスト平均法とは、金融商品を一度に購入するのではなく、一定額ずつ分けて購入することで、平均買付単価を抑える方法です。毎月一定額を積み立てると、価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付けるため、毎月一定量(口数)を買う方法よりも、結果的に買付単価が平準化します。
ドルコスト平均法は初心者の方が投資をする際に、お勧めの投資方法として挙げられますが、必ずしもすべてにおいて有効な投資方法とはいえないことがあります。
ドルコスト平均法は、いつかは平均取得単価を上回るときがくることを前提にしており、ずっと市場が下がり続けた場合は、平均取得単価が時価を上回ることがなく、利益が出ないことになります。
また、長期的な投資を前提としているため、急激に投資銘柄が上がった場合などは、購入期間および取得数量があまり増えておらず、十分な利益を出すことができない状況になることが考えられます。
これを踏まえたうえで、ドルコスト平均法を活用するか、一括で購入をするか、投資を複数回に分けて購入するかを検討いただきたいと思います。
ただし、一括で購入することは、そこから下がることも想定されますので、一括購入を検討される方は、複数回に分けて購入するつもりで投資するのが良いのではないかと思います。
今回ご紹介するのは、ドルコスト平均法または複数回に分けて購入するのに良いと思われる商品をご紹介します。
REIT
REITとは、不動産投資信託と呼ばれるものです。REITができる前は、不動産投資をする場合、多額の資金が必要でした。
しかし、不動産を小口化することにより、投資家を募る側としては広く投資家を集めることができ、投資家も1万円前後から不動産に投資できるようになりました。
REITは投資信託ですので、最初の売り出しの基準価格は1万円となっています。去年(2019年)の12月には1万3000円以上をつけていたREITが、今は1万円を切る状況になっています。
REITもコロナ禍で大きく毀損(きそん)してしまいましたが、2、3年後、または来年にでも不動産の価値が戻ってくると考える方は、REITの購入を検討しても良いのではないでしょうか。
時間軸を長めに取る人は積み立て型で、短期で不動産市況が戻ってくると考える方は、分散して購入するのが良いと考えます。
3倍インデックスファンド
REITよりもリスクを取りたい方にお勧めなのは、日本株3倍などのインデックスファンドです。
例えば、楽天証券や野村證券などで設定され、購入は他の証券会社でも可能な商品です。日本株3倍などのファンドは将来上がるだろうと思う場合(ブル)、将来下がるだろうと思う場合(ベア)の商品を選択することになります。
これは市場に連動していますが、その連動幅が3倍で、利益も大きく出る可能性がありますが、大きく損も出る可能性があります(なお、連動幅は3倍以上のこともあります)。
こんな商品こそ、ドルコスト平均法で平均購入取得単価を低くして、長期的に狙ってみるのもいいのではないでしょうか。ただし、この商品は売買手数料がかかる場合が多いため、その点にもご注意ください。
なお、ここで記載した内容は個別の商品を推奨するものでありません。投資は自己責任でお願いいたします。
執筆者:高畑智子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者
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