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鈴木亮平演じる“上林”が凄まじい……映画史に残る名ヴィランと並ぶ暴れ方『孤狼の血 LEVEL2』レビュー

ガジェット通信 / 2021年8月19日 9時0分

2018年に公開され、第42回日本アカデミー賞において、役所広司が最優秀主演男優賞、松坂桃李が最優秀助演男優賞を受賞する等、数々の映画賞を総なめにした『孤狼の血』。公開直後に発表されていた続編『孤狼の血 LEVEL2』がついに公開となる。

前作から3年後の平成3年、呉原市の裏社会を治めていた刑事・大上(役所広司)亡き後、その遺志を受け継いだ若き刑事・日岡(松坂桃李)を主人公に広島の暴力団情勢を描く。2020年9月、コロナ禍において「映画を止めてはいけない」という白石和彌監督の意志の元、細心の注意を払った上で、前作同様オール広島ロケで撮影は行われた。監督は「長時間映画館に行くことができず、すべてをぶっ飛ばしたいという気持ちでクランクインした」と語っており、並々ならぬ熱量が注ぎ込まれている。結果、柚月裕子のベストセラー同名小説を原作にした前作と違い完全オリジナルの脚本で描かれたこともあり、振り切れまくったエンタメ活劇となった。

約二時間、登場人物それぞれの信念と覚悟と美学と正義がしのぎを削るようにぶつかり合う。中でも、日岡と宿命の死闘を繰り広げる上林を演じる鈴木亮平は、白石監督から「上林を日本映画史に残る悪役にしてほしい」とオファーを受けたといい、まさにジョーカー、ダース・シディアス、ハンニバル・レクター、サノス……といった映画史に残る名ヴィランと優劣つけがたい程の暴れ方を見せている。

他にも、日岡のスパイとして上林組に潜り込むチンタこと近田幸太役の村上虹郎、チンタの姉であり日岡と関係を持つ真緒役の西野七瀬、時折ユーモラスな表情を見せる広島仁正会・会長役の吉田鋼太郎、人情味あふれる日岡の相棒役の中村梅雀等、新たな登場人物を演じた面々も素晴らしい。そしてまた、前作から3年の間で押しも押されもせぬ存在となり、日岡の人間性をより深掘りした本作と『空白』(こちらも大傑作)が立て続けに公開される松坂桃李の無双ぶりも恐るべしだ。

【書いた人】小松香里

編集者。音楽・映画・アート等。ご連絡はDMまたは komkaori@gmail~ まで

https://twitter.com/komatsukaori_

https://www.instagram.com/_komatsukaori/

『孤狼の血 LEVEL2』2021年8月20日(金)公開

(C)2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

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