[全日本ユースフットサル大会]日本代表ミゲル監督「聖和や野洲の選手にもナショナルレベルの体験を」
ゲキサカ / 2014年9月5日 19時11分
―パワープレーのときも、その守り方で封じていましたね。それだけで、あとは個の力で優勝した感じですね。優勝後に「フットサルをやらなかったことが勝因です」と話していたのが、確かに的を射ていた気もします。
「まだまだ、能力に差がありましたね。ただ、今回が第1回大会です。今後、この大会を目指していく、この年代の子供たちが出てくるようになると、状況は変わってくると思います。本来はU-12の年代から、フットサルにもタレントが流れてくるのが理想です。しかし、その年代の子は、まだまだサッカーに夢を見るし、『サッカーで』と考えます。それが15歳、18歳までいくと、だんだんサッカーにおける自分の立ち位置、リアリティが見えてくると思うので、今はその中から光る素材の選手たちを見つけて、拾って、伸ばしていくことが重要でしょう。でも、予想通りだったのではないでしょうか? まだサッカーをやっている子達を、簡単にいなすようなフットサルができる年代でもないですからね」
―聖和FCの子が本格的にフットサルをやっていたら、名古屋は太刀打ちできなかったという印象がすごく強く残りました。
「今、フットサルをやっている子というのは、サッカーで夢見ることを諦めた子たちが中心ですから、そうならざるを得ませんね。DFの戦術、ローテーションした組み立て、セットプレー、そういうことを名古屋U-18はやり込んでいたと思いますが、それだけでは、なかなか難しい。1年間、聖和がフットサルをやったら、もっと差が付いて、しっかり勝つでしょう」
―せっかく第1回大会を優勝したのだから、聖和の選手には、フットサルを続けてほしい気持ちもあります。
「もしかしたら、どこかのタイミングで、聖和、野洲とか、ベスト4くらいに残っていたチームからはタレントを呼んで、ナショナルレベルの活動を体験してもらうこともありなのかなと思います。2年後のU-21アジア選手権のとき、今回18歳だった子供たちは20歳で、中心選手になるはずですし、そこを考えてのこの大会だったわけですから」
―この年代の子が、フットサルをやることで、今後のサッカー人生にも生きてきますか?
「完全に生きてくるでしょう。確信しています。ボールポゼッションの仕方、フィニッシュへの持ち込み方、1対1の勝負のしどころ、勝負するときの動き方、守備の発想、マークの仕方などなど。たとえば、利き足がどちらだから、どっちを切って、その先でどう狙って行くか。そういう発想は、スペースの広いサッカーではなかなか身につきません。それでも、フットサルで意識することによって、自然とサッカーのピッチでも、そういう意識を持ってプレーできるでしょう。相手の追い方とか、そういう調整の仕方のスピード、攻守の切り替えのスピードも上がるでしょう。プレッシングもそうですね」
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