[選手権]エース27分間で交代も「今年の強み」発揮、尚志が広島皆実との強豪対決制す!!
ゲキサカ / 2015年1月2日 1時44分
[12.31 全国高校選手権1回戦 尚志高 2-0 広島皆実高 柏の葉]
第93回全国高校サッカー選手権1回戦で夏の全国高校総体16強の尚志高(福島)と同8強の広島皆実高(広島)が激突。後半の2得点によって尚志が2-0で強豪対決を制した。尚志は15年1月2日の2回戦で聖和学園高(宮城)と戦う。
誰が出ても勝つ。今年の尚志の良さが強豪対決で再び発揮された。仲村浩二監督は「全員サッカーが目的だったので、誰が出てもいいという中で、代わった選手が得点獲ったので、『これが今年の尚志だ』ということを出せたんじゃないかと思います。今年は誰使ってもいい。悩むくらい」。尚志は前半27分に左内側筋負傷を抱えるエースFW林純平(3年)が交代。50分以上を残す中でプリンスリーグ東北得点ランキング2位の注目エースを欠くことになった。
ただ、今年の尚志はプリンスリーグや各大会で故障者が出ても穴を埋めて白星を掴んできた。特に県予選準々決勝の聖光学院高戦は最終ラインの3選手が怪我などで欠場する非常事態だったが、1-0でしぶとく勝利してきている。そのチームは全国初戦でのアクシデントにも動じない。前半は中盤で相手ボールを引っ掛けるMF油井喬介主将(3年)を中心とした広島皆実の堅守の前にシュートゼロで終わったものの、県予選決勝で4得点を挙げるなど得意の後半にペースを上げて広島皆実を突き放した。
後半2分、MF津田亘介(3年)の縦パスで抜け出した交代出場FW小野寛之(2年)が左足シュートを打ちこむ。その後も林に代わって投入された小野がスペースへの動きと高いキープ力でチームの攻撃を引き出すと、注目MF稲村知大(3年)とMF佐藤凌輔(2年)、そして津田が高いキープ力と正確なキックによって攻撃を組み立てて流れを引き寄せた。
そして0-0で迎えた後半24分に尚志は本来CBの元FW、佐藤誉をピッチへ送り出す。すると29分、尚志は左SB慶野雄大(3年)の左ロングスローをニアサイドでCB山城廉主将(3年)がつなぐと、「自分も中に折り返そうと思って」と懸命に飛び込んだ佐藤誉が浮き球を後頭部でプッシュ。これが、ゴールへ吸い込まれ、待望の先制点になった。山城は「誰かが怪我で抜けたとしても変わらないサッカーができるというのが今年の強みであるので。(林)純平が怪我でも代わって出る選手が仕事をする。それが今の尚志の良さ」。尚志は後半37分にも敵陣に放り込まれた縦パスに佐藤誉が走り込むと、こぼれ球を蹴り出そうとした広島皆実DFのキックがゴール方向へ。終盤で焦りが出たか、痛恨のミスが試合を決定づける2点目となり、尚志が2-0で勝った。
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