[プレミアリーグEAST]鹿島ユースが初V!“優勝決定戦”でも走って、戦って、紙一重の攻防で上回る!
ゲキサカ / 2015年12月7日 11時6分
[12.6 高円宮杯プレミアリーグEAST第18節 市立船橋高 1-2 鹿島ユース グラスポ]
高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグEASTは6日に最終節を行い、船橋市法典公園(グラスポ)球技場では首位の鹿島アントラーズユース(茨城)と3位・市立船橋高(千葉)が激突。右SB戸田拓海の決勝ゴールによって2-1で勝った鹿島が2位・青森山田高(青森)を勝ち点1差で振り切り、初優勝を果たした。鹿島は12月12日のチャンピオンシップ(埼玉)でプレミアリーグWEST優勝のガンバ大阪ユースと高校年代日本一を懸けて戦う。
引き分けでも優勝を逃す可能性のあった最終節。鹿島は熊谷浩二監督が「子供たちがすごく成長してくれているのは改めて感じました」と評したように、選手37名と熊谷監督をはじめとするスタッフ5名で目指してきたことを全員で表現して自力で優勝を勝ち取った。この日はアウェーの“優勝決定戦”に多くのサポーターが参戦。指揮官は「アウェーですけどたくさん見に来てくれて、前節もホームだったんですけど非常にたくさんのサポーターに入って頂いた。来てくれて嬉しいのと同時に、何かしら足を運びたくなるようなものが、もしかしたら子供たちの中にも熱量というか、伝えられるものができてきているのかなと感じます」と、人々を惹きつけるような熱い戦いを貫いた選手たちに目を細めていた。
前節、ホームで首位・青森山田との首位決戦を制して初優勝に王手を懸けた鹿島は、トップチーム昇格が決まっているU-18日本代表候補のエースFW垣田裕暉が累積警告のために出場停止。一方の市立船橋は前節のドロー(対柏U-18、0-0)で優勝の可能性が潰えていたが、左SB古屋誠志郎が「前回の対戦で負けているんで『同じ相手に2回負けるのはありえない』『勝たないと何も示せない』と言われていた。勝っていい形で終わろう言っていた」と語ったように、白星をもぎ取りに行った。負傷から回復途上のU-18日本代表FW永藤歩(モンテディオ山形内定)は先発を外れたものの、ベガルタ仙台内定のMF椎橋慧也主将やMF工藤友暉中心に序盤からボールを支配して相手を押し込んだ。
4分、市立船橋は1トップに起用された2年生FW矢野龍斗が胸トラップから左足ミドル。10分には左サイドからの攻撃で相手の背後を取り、工藤のスルーパスにMF押尾大貴が反応する。鹿島はこれをU-18日本代表CB町田浩樹(トップチーム昇格)がカバーして得点機を阻止したが、球際で怯まず、上回る回数も多かった市立船橋はバランスのいい攻守でゲームをコントロール。14分にはU-17日本代表CB杉岡大暉がドリブルで単騎PAまで持ち込むシーンもあった。鹿島はベンチの熊谷監督から再三「見るな!」の声。優勝のかかった試合で選手たちが硬くなり、出足が鈍ってしまっていた。受け身な展開だったが、MF千葉健太主将が「悪い流れというのを察することのできる選手が多くて、それが全体に声だったりで共有して、アクションを起こすことができてきている」という鹿島は自分たちからアクションを起こして立て直す。前半終盤はセットするディフェンスに加えて、10番MF田中稔也(トップチーム昇格)やMF吉岡樹利也、FW武田諒太、MF西本卓申らが前からがむしゃらにボールを追う持ち味も出て、少しずつ流れ引き戻すことに成功。40分には左サイドで千葉が身体を張ってマイボールにすると、MF平戸太貴(トップチーム昇格)が右足ミドルを放つ。相手左SBの古屋に危険なパスを通されるシーンも続いたが、これは町田の好カバーなどで阻んで前半を0-0で終えた。
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