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[プレミアリーグEAST]鹿島ユースが初V!“優勝決定戦”でも走って、戦って、紙一重の攻防で上回る!

ゲキサカ / 2015年12月7日 11時6分

 すると後半、田中が「(前半の終盤は)前からプレスをハメて行っていって自分たちからアクションして良くなった。前線で監督からももっとアクションしていけと言われていたので、後半は最初から前からガツガツいってプレッシャーをかけようと思っていた」と説明するようにギアを上げた鹿島が、開始直後にスコアを動かした。4分、敵陣右コーナー付近での攻防から強引に飛び出した戸田がゴールライン際のボールを諦めずに追い、ギリギリのところからクロスを放り込む。これをファーサイドの左SB大里優斗がDFに囲まれながらも必死に折り返すと、身体を投げ出すかのようにゴール前へ飛び込んできた吉岡がGKにファウルされてPK獲得。これを平戸が右足で蹴りこんで先制した。

 だが、市立船橋は8分、工藤の右CKをニアサイドに飛び込んだ杉岡がヘディングシュート。豪快な一撃であっという間に同点に追いついた。市立船橋は直後にも古屋の突破を起点に相手の守りを崩し、最後はGK石川碧人の好守に阻まれたものの、工藤が右足でフィニッシュ。そして20分、市立船橋が永藤を投入すると、鹿島も後半開始から出場していたFW石津駿斗に代えて切り札のFW色摩雄貴を送り出し、さらにDF中野純をCBに入れてCB松浦航洋のポジションを前に押し出す。

 互いに仕掛け合った中で勝ち越しゴールを奪ったのは鹿島の方だった。26分、左サイドの競り合いで色摩が必死に粘ると、混戦を抜けだした左SB大里がGKとの1対1から右足を振りぬく。これはGK岩佐大輝が懸命にブロックしたが、舞い上がったセカンドボールをPAまで詰めていた右SB戸田がDFと競りながらヘディングシュート。これがゆっくりとゴールラインを越えて鹿島が勝ち越した。大興奮の戸田はベンチに向かってダッシュすると、ベンチから飛び出してきた選手たちとタッチライン際で歓喜の抱擁。先制PKをもたらしたシーン同様に、紙一重のプレーから生み出したゴールに千葉は「『細かい、紙一重の部分が勝敗を分けるぞ』と監督も言っていて、その通りになった。そこで一歩頑張れるか、相手よりも一歩先に出られるかというのがウチの強味でもあると思う。それが2点とも出たと思います」と胸を張った。

 苦しい序盤を乗り越えて追いつかれても再び突き放した鹿島はその後も、色摩を中心とした攻撃やセットプレーから決定機をつくり出す。中盤でスプリントを繰り返した平戸が「鹿島ユースの良さは一人ひとりが走って、攻守の切り替え速くして、球際競ってというのが良さで、それを当たり前にやらないと試合に出れないというのがある。『アイツが走っているからオレもやらないといけない』と思うし、それをみんなのことを考えて、チームのことを考えて、そういうプレーが(自然に)出るというのがあります」というチームは最後まで仲間のために走りきった。そして最後の局面で相手の守りを破る部分を欠いていた市立船橋の反撃を振り切った鹿島が、歓喜の初優勝。エース垣田不在の穴を全員で埋め、それぞれが力を出し切って掴んだ充実の白星だった。

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