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新たなCLへの道となるか? 「日本人東欧クラブ買収」

ゲキサカ / 2015年12月15日 7時39分

 クラブワールドカップに出場するFCバルセロナが来日した。連日、欧州最高峰のクラブに触れられる最高の12月を過ごせそうだ。その大会開幕直前に、日本とヨーロッパに関わる、ある会見に出席してきた。

「Mコンサルティンググループ株式会社 ヨーロッパサッカー1部リーグ経営参画記者会見」

 8日に都内代官山にて行われた会見だ。過去に福島県リーグ・バリエンテ郡山(現シャンオーレ郡山)の経営を主導し、PR会社の社長としても200社2000商品を手掛けた立川光昭氏(39)が、東欧のマケドニア1部リーグの強豪クラブ・FKラボトニツキの経営に参画する。

 同社は現地法人を設立し、そこを通じてラボトニツキの全株式を段階的に取得していく方針だ。会見にはマケドニア側から新会社の取締役ボバン・バブンスキー(旧ユーゴ、マケドニア代表/元ガンバ大阪)も同席した。
 
 選手に続き、経営者も日本から本場に進出していくという試み。これまでも日本人オーナーによるヨーロッパ強豪国のクラブ買収や、本田圭佑や岡崎慎司らが下部リーグのクラブにコミットする事例がある。今回の件は、これらとは少し趣の違う動きが感じ取れる。“日本サッカーの欧州進出”の新しいモデルとなりうる要素が見いだせるのだ。

 マケドニアリーグの欧州内でのランキング(UEFAランキング)は 40位/全54リーグだ。国際的に有名な選手も在籍していない。決して強国とは言えない国のトップクラブを買収した、という点がこの話の真新しさだ。きっかけは、会見にも登壇した現地法人の取締役、池田俊輔氏のヨーロッパでのネットワークから。マケドニア側の考えはこうだった。「国内リーグのライバルクラブが外国の資本を導入し、強化されていく姿を目にした。我々も採り入れたいという思いがあった。私は日本人の細かい経営手法について知っていたから、ぜひとも彼らを迎えたかった」(会見にて、バブンスキー氏)

 旧ユーゴの南端に位置するマケドニアは、東にブルガリア、南にギリシャと国境を接する人口320万の小国だ。90年からのユーゴ紛争後、同地域内で唯一武力衝突なしで91年に独立を果たした。面積は日本の九州の2/3程度で、最大の交易国はギリシャ。EUには加盟していない。

 ちなみに「マケドニア」とは本来地域名で、ブルガリア、ギリシャの一部にまたがる地域を指す。国家名と地域名が一致しないという理由から、一部の国が「マケドニア共和国」という名称を公式的なものとは認めていない。具体的にはEUと日本だ。日本での正式名称は「マケドニア旧ユーゴ―スラビア共和国」。英語の表記でも”FYR Macedonia”を度々目にする。Formar Yugoslav Republic=旧ユーゴということだ。

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