1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

[総体]強さと巧さ示し、難敵乗り越えた!昨夏全国4強の関東一が東久留米総合振り切り、全国王手:東京

ゲキサカ / 2016年6月11日 22時57分

 関東一は鈴木が「前半に『これ、行けるな』と思ったんですけど、これで簡単に行かないのが東京のトーナメント」と説明したように、試合を優勢に進めたが、そのまま勝ち切れるほど甘くはなかった。東久留米総合は後半10分、DFと入れ替わった小菅がゴールへ迫るが、関東一は石島が判断良くカバー。逆に後半も相手のプレスを剥がしてボールを押し進める関東一は23分、重田、林が粘って最後は根本が右足シュートを打ち込み、31分には高速エラシコでDFを鮮やかに抜き去った林が決定的な右足シュートを放つが東久留米総合DFに阻まれてしまう。CB谷海斗(3年)や右SB内山隆弘(3年)らが必死に守る東久留米総合だが、相手のパスワークに走らされた影響か、後半半ばから足を攣らせる選手が続発。攻められる時間が長い中、苦しい試合となったが、1点差で食らいついたことが試合最終盤に歓喜をもたらす。

 37分、自陣FKから村松が蹴りこんだフィードを起点に左サイドへ抜け出した交代出場FW岡野雅也(3年)がGKのファウルを受けてPKを獲得。前後半を通して強さを見せていた関東一はこの場面、完全に対応が遅れて痛恨のシーンとなった。東久留米総合はこの絶好機でMF坂本泰雅主将(3年)が右足シュートをゴール右へ蹴りこんで同点。土壇場で試合を振り出しに戻した。

 試合展開からすると、関東一にとってこの失点のショックは大きかったに違いない。だが、攻守両面での奮闘光ったMF石井賢哉(3年)が「最初から簡単に勝てるチームだとは思っていなかった。延長になっても100分全て使って勝とうと思っていた」と振り返ったように関東一は揺るがない。失点直後にエース冨山を投入。また小野監督が「ただじゃ終わらないと思っていたけれど、ただで終わらなかった。でも動ける選手を後半に残していた」という関東一は1-1で突入した延長戦でもう一度ギアを上げる。その前半6分に重田が強引なターンから決定的な右足シュートを打ち込み、10分には冨山のスルーパスからFW堤優太(3年)が右サイドを打開して篠原が右足を振りぬく。だが東久留米総合はGK村松がこの日数度目のファインセーブで得点を許さない。関東一は冨山が見せる独特の間、DFをわずかに外すパスが得点の予感を漂わせていたが、それでも勝ち越し点を奪えないまま決着はPK戦に委ねられた。

 このPK戦で関東一はGK内野将大(3年)が魅せる。先攻・東久留米総合の1人目、攻撃の軸を担う今井のシュートを左へ跳んで完璧にストップ。関東一は1人目の堤から4人目の石島まで決めると、最後は東久留米総合の5人目・守備で奮闘した内山の右足シュートを内野が再び止めて決着をつけた。鈴木は「内野をもう信じていたので。やっぱりやってくれた。ホッとしたというよりも嬉しすぎた」。難敵を振り切った関東一が全国出場決定戦へ駒を進めた。昨夏全国4強へ進出したチームとはまた違う手応えがある。鈴木は「去年はどっちかというと前線の選手など個々がいけていた。今年は全員で守って、攻めて、去年よりは繋いで崩していけていると思う。後ろから見ても面白い崩しをしているので、後ろは信じて守りたいと思う」。この日、厳しい試合を勝ち切ったことは間違いなくプラス。石井が「まだまだ満足している選手は誰もいないと思う」というように意識高く大一番への準備を進めて、まずは今年も全国切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2016

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください