[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:「最高の基準」との邂逅(関東一高)
ゲキサカ / 2016年7月30日 16時15分
とはいえ、少し私の予想と違っていたこともあった。「去年と今年のどちらも『全然無理だ』という感じは正直なくて、守れる所はしっかり守れていたので『勝てたかもしれない』とは思いました」(石島)「正直完敗とは思っていなくて、やっていた感覚の中では『行けないことはない』と思っていました」(石井)「相手の攻撃に対する守備もできていたので、守備に関しては引けを取らないとは思っています」(鈴木)と三者三様に確かな手応えも口にしている。率直に言って、ただ外から見ていた私は失礼ながら、彼らは想像以上の力の差を痛感させられただけかと思っていたが、実際にはやり方次第で勝利に届くかもしれないという感覚をピッチ上で得ていたのだ。はっきり言って外からどう見えたかなんて、彼らにとっては何の関係もない。“外”からどう見えようと、“中”にいた彼らが何を感じたかがすべてである。
「色々と収穫もありましたし、自分もチームもまだまだ全然ダメだということがわかりました。でも、全国で強いチームとやれた感覚は自分の中に残っているし、そこは絶対に忘れないで冬までの時間を過ごしていきたいと思っています」と試合直後の石井の目線はもう次へと向いていた。ここからの彼らは「『最高の基準』を超えるためにはどうするべきか」をすべてのベースに置いて日々を過ごすはずであり、それこそが最大の収穫になり得るはずだ。「アイツらも相当感じたものがあると思いますし、本当に日本一にチャレンジするんだったら、本当に何かを変えないといけないですよね」と小野監督。言うまでもなく、この日に感じた想いを生かすも殺すも自分たち次第。そして『最高の基準』との差をどれだけ縮められたかを確かめるための舞台はもう、夏の全国4強を経験した昨年の先輩たちでも届かなかった、関東一にとって初めてとなる“冬の全国”しか残されていない。
(写真協力=高校サッカー年鑑)
■執筆者紹介:
土屋雅史
「(株)ジェイ・スポーツに勤務し、Jリーグ中継を担当。群馬県立高崎高3年時にはインターハイで全国ベスト8に入り、大会優秀選手に選出。著書に「メッシはマラドーナを超えられるか」(亘崇詞氏との共著・中公新書ラクレ)。」
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