[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:熱を持っている大人(ブリオベッカ浦安・柴田峡監督)
ゲキサカ / 2017年7月27日 19時54分
東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」
先制点が入ったとき。追加点が記録されたとき。勝利を告げるホイッスルが鳴った直後。3度に渡って指揮官を中心に歓喜の輪が広がる。そのことに言及すると、「みんな苦しかったじゃない。だから、オレのためにというよりも、みんなで喜び合うためにこっちへ来てくれたということなんじゃないかなと思っているんだけどね」と少し照れながら、そう言って笑った。自らを『熱を持っている大人』と称する51歳。柴田峡は今、ブリオベッカ浦安というクラブで新たなチャレンジを歩み出している。
タイミングは突然やってきた。6月下旬のあるオフの日。いつものように庭の草むしりを終えた後、温泉に行った柴田は何気なく眺めていた携帯で、浦安の監督解任の報を知る。とりわけ強く印象に残った訳ではなく、その時は「そうか。JFLの監督も解任されることがあるんだな」と思った程度だったというが、夜になって携帯に着信があった。声の主は浦安のテクニカルディレクターを務める都並敏史。最初は全く違う話題を想像していた電話は、予想だにしていない浦安の監督就任要請のそれだった。
松本のユースアドバイザーに就いていた柴田は、「僕も組織の人間なのでそんなに簡単にはできませんよ」と返答する一方で、「直感的に『コレを受けないと後悔しそうだな』という想いもあった」そうだ。この2年は似たような話が浮上しては、消えていく経験をしている。今の生活や家族のことを考えると、即決はできなかったものの、育成年代を指導する魅力は十分に感じながら、トップチームの現場に、しかも監督として戻りたいという気持ちも、心の片隅で燻っていた。
翌日。会社に赴き、社長とGMにオファーを伝える。「柴田さんはどうしたいですか?」と問われ、「直感的には行きたいなと思っています」と率直な想いを伝えたが、それが難しいことは重々承知していた。「中途半端な仕事を請け負っている訳じゃないから」だ。ただ、6年半の濃厚な時間を共有してきた柴田の意志を汲む形で、クラブも最終的には離職することを容認する。松本の許可を得た上で、初めて浦安との交渉に入り、環境面などを直接視察した柴田は、「多分もうあの時にオレはOKすることを前提に浦安へ来ていたと思う」とその時を振り返る。都並の電話から3日後。監督就任のリリースが発表される。JFLのファーストステージは最下位。這い上がるしかない浦安の命運は、初めて大人のトップチームを指揮することになる柴田に託された。
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