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[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:熱を持っている大人(ブリオベッカ浦安・柴田峡監督)

ゲキサカ / 2017年7月27日 19時54分

 東京の実家から車で通勤。練習は9時開始だが、朝の4時半に起きて、4時45分に家を出る。なぜなら「ディズニーランドと都心の渋滞は避けたいから」。6時には会社に着いて、1日の仕事がスタートする。2時間近い練習を終えると、「何か用事がある時は会社に寄るけど、何もなければそのまま帰る」ことをクラブに許可してもらい、帰宅してからは「夕方の4時から11時まで泥のようにウチや相手のビデオを見ているか、資料を作っているか」。就任から3週間余りでこのルーティンは確立されてきたが、「もう4時半に起きてるから、ビデオを見てると途中で眠くなっちゃう(笑)」そうだ。

 トップチームの監督という職業の重みも実感している。「コーチをやっている時は『オレだってそれなりに責任感持ってやってますよ』ってプライドを持ってやってきたつもりだけど、やっぱりそうじゃないんだなと」感じた。「ある意味、その街を背負っている訳じゃない。そのすべての一挙手一投足を決めることができる訳だから、とてもプレッシャーの掛かる仕事だし、重責のある仕事だけど、だからこそその立場になってみないとわからないんだなって思うよね」とも語った柴田は、それでも想像していたよりも楽しくやれているという。「それはやっぱり選手たちの情熱が垣間見えるから」。

 とはいえ、環境面のビハインドは否めない。「コーチングスタッフが少ないとか、選手たちが午後働いているので、サッカー中心のスケジュールを組めないとか、そういうことに対して『もっともっとこの子たちは向上できるかもしれないのに』というもどかしさはあるかもしれないね」という言葉に、育成年代の指導が長かった柴田の想いが見え隠れする。

 浦安には東京ヴェルディユース時代に柴田の指導を仰いだ選手が少なくない。3年間みっちり指導を受けていた笠松亮太は、「ユースの時のイメージがあるので、最初は少し怖さもありましたし、背筋が伸びましたね」と笑いながら、「育成の時は1対1とか個人の部分を言われることが多かったですけど、今は組織で守っていく大人のサッカーだと思うので、そこを言われる部分は大きいですね」とかつてとの師の変化を口にする。

 また、高校1年時の1年間だけ柴田の元でプレーしていた南部健造は「前の監督には前の監督の良さがあるし、柴田さんには柴田さんの良さがありますけど」と前置きしながら、「でも楽しみだったし、またこうやってサッカーをやっていれば繋がれるんだなって。またお世話になった人と仕事ができて、自分も成長できてというのは、僕にとっては凄く嬉しい時間ですね」と話してくれた。

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