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日本代表に重要なのは“施設”と“高地”!?成功体験に基づいた準備とは

ゲキサカ / 2018年5月25日 7時36分

 食事は、日本代表専属シェフの西芳照さんがロシアでも腕をふるってくれます。2006年のドイツ大会から数えて4大会目。信頼できる経験豊富なシェフがいるので、栄養の面ではまず不安はありません。

 トップレベルの選手といえども、ずっと気持ちが張りつめていたら疲れてしまいますからガス抜きは必要です。選手が散歩できるような環境を用意したり。クラブでは家から通っている選手が、毎日共同生活をすることを余儀なくされるわけですから、いかに休養がとれるかも重要なんです。先ほどの食事の話ともリンクしますが、ドイツ大会のときは食事会場が地下にあり、それが選手のストレスになっていたという話も聞きました。それでは選手の休養になりません。

 毎日顔を合わせることのデメリットもある一方で、メリットもあります。選手同士だけでなく、監督やコーチとコミュニケーションをとることがたやすくなります。練習は1日2時間くらいで、選手たちは時間がわりとあるので、談笑したり、ゲームをしたり、マッサージを受けたりと、自由に過ごせることが望ましいですね。

 よくメディアを賑わせている“選手ミーティング”は、監督が意図的にやらせることもありますし、選手から要望があるときもあります。決定事項がチームに反映されるかどうかも、やはり監督次第になりますね。

30日のキリンチャレンジ杯・ガーナ戦、31日のW杯メンバー発表(予定)を経て、日本代表は6月上旬からオーストリアで直前合宿を行う。そこで、本大会での成績を左右するほど重要だという、ラスト2週間の準備期間に入る――。

 大会中の宿泊施設はもちろん重要なのですが、直前キャンプの環境もいい準備ができるかのカギを握ります。

 前回ブラジル大会のときはアメリカ・フロリダで直前合宿を行いました。“ブラジルの暑さ対策”で選んだ場所なのですが、ブラジルとは異なるカラッとした暑さでした。その後、ベースキャンプのブラジル・イトゥに入ったら寒かった。初戦となるコートジボワール戦が行われるレシフェに入ったら、今度は高温多湿……。これではコンディション調整がうまくいかなくてもムリはありません。その点、ロシアは地域による寒暖差が少ないこともあって、前回のような調整不足で本番に臨むことはないはずです。

 直前合宿については見逃せない視点がもうひとつあります。それは直前のキャンプ地をオーストリアの“高地”に設定していることです。“高地トレーニング”といえば、マラソン選手のトレーニング法として有名ですよね。標高1500メートルくらいの酸素濃度が薄い場所でトレーニングすると、環境に適応しようと血中のヘモグロビンが増加します。すると、平地に戻ったときに酸素の運搬機能がアップするので、持久力の向上が期待されるのです。

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