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“疑惑のFK”で失点した日本、『ビデオ判定』は何故なかった? ロシアW杯GL第1節・VAR全事例集

ゲキサカ / 2018年7月6日 5時20分

日本対コロンビア戦、“疑惑のファウル”シーンで抗議するMF長谷部誠

 ロシアW杯から新たに導入されている『ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)』制度は、出場全32チームの初戦16試合を終えて、計4回の介入が行われてきた。だが、まだまだルールが周知されていないのも事実。ここでは全ての事例を見ながら、グループリーグ第1節を振り返ってみたい。(第2節はこちら)

 VARはビデオモニターを見ながら試合を追い、必要に応じて主審に助言を行う審判、またその制度のこと。一般には『ビデオ判定』とも呼ばれている。今大会では、モスクワの別会場に集まった国際主審4人が担当しており、①得点②PK判定③一発退場④人違いの4要素に関するものについて、「明白かつ確実な誤り」があれば判定に介入することになっている。(詳しくはこちら)

 ここまで介入があったプレーの内訳は、②PK判定が3回、③一発退場が1回。①得点に関しては、ゴールラインテクノロジー(GLT)という別のシステム(2014年ブラジル大会から導入)もあるため、VARに頼るような機会はなかった。またこれまでのところ、警告や退場の④人違いは起こっていない。

【事例1】大会3日目 フランスvsオーストラリア(②PK判定)
 記念すべき初めての介入が行われたのは、大会3日目のフランス代表対オーストラリア代表戦。スコアレスで迎えた後半9分、FWアントワーヌ・グリエーズマンの突破に対し、併走するDFジョシュ・リズドンがスライディングで対応した場面だ。

 いったんプレーは流されたものの、VARからの連絡を受けた主審は試合を止め、ピッチ脇のモニターを確認。映像では、リズドンの右足がボールにかすっていたが、グリエーズマンの足にも接触していた。その後、主審は両手指で四角を描くサインを出し、VARによってPK判定を下した。グリエーズマンは自らPKキッカーを務め上げ、これがW杯史上初めての“VARゴール”となった。

 これについては、賛否がくっきりと分かれた。試合後、グリエーズマンが「足に当たって少し痛みがあった」と話せば、リズドンは「タックルした際にボールに触れていた」と抗議。VARの介入が「明白かつ確実な誤審」でのみ行われるという観点で見れば、やや微妙な介入であったと言える。なお、フランスの決勝点がGLTによる認定だったことも、あわせて話題となった。

【事例2】大会3日目 ペルーvsデンマーク(②PK判定)
 初めての介入から時間が経つこと約6時間。同日に行われたペルー代表対デンマーク代表戦でもVARが登場した。スコアレスで迎えた前半44分、PA内で切り返そうとしたペルーMFクリスティアン・クエバがデンマークFWユスフ・ポウルセンに倒された場面だ。

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