審判長コッリーナ氏が『ビデオ判定』の現状を説明…VAR介入はGL第3節で急激増加
ゲキサカ / 2018年7月6日 5時9分
国際サッカー連盟(FIFA)は29日、ロシアW杯グループリーグのジャッジに関するメディア向け説明会を行い、今大会から導入されている『ビデオ・アシスタント・レフェリー』(VAR)の現況が明かされた。
説明会ではピエルルイジ・コッリーナ氏(FIFA審判委員会チェアマン)らが登壇。2002年の日韓大会では日本でも有名になった元主審だ。冒頭ではジャッジ全体の傾向について説明を行い、「選手と監督の振る舞いに感謝している」と述べている。今大会で提示されたレッドカードはわずか3枚で、例年より大幅に少ない数だった。
その後、VARによる判定精度の向上を指摘。「VARのない判定は95%ほどが正しかったが、VARの介入により99.3%が正しいものになった」と説明した。コッリーナ氏が話したように「全てが100%にはならない」「VARは完璧を意味しない」というのが大前提だが、「99.3%という数字は非常に完璧に近いものだ」と高評価が下されている。
なお、説明会ではVARの介入があった事例について、実際の音声も一部公開されていた。その際、コッリーナ氏は「接触の有無はスロー映像を使うが、最終的なジャッジは通常速度の映像で確認を行う。スロー映像は接触を強調するからだ」という主旨の説明を行っている。テレビ中継ではスローモーションが連続して流されるが、ここは注意しておきたい点だ。
また、FIFAはVARに関するさまざまなデータも同時に公開している。VARは今大会、グループリーグ全48試合で計335回(1試合あたり6.9回)の確認を実施。これは『サイレント・チェック』と呼ばれ、VARが試合中に行う主な仕事にあたる。たとえば、全122回のゴールシーンは全てがこのチェックの対象となっている。
また、そうしたチェックのうち、実際に介入が行われたのは計17件だとされた。なかでも主審がピッチ脇のモニターを確認する『オン・フィールド・レビュー』は14回。その他の3回はオフサイド、エリア内外の判断、人違いによるものだったため、モニター確認は行われず、VARが直接的に判断を行い、主審がそれを受け入れた。
また、VARによる介入が行われた後、主審が下していた判定の修正が行われた事例は計14回あった。一方でVARの介入後、主審が当初の判定を変更しなかった事例は3回あった。これら3回の場面などでは「明白かつ確実な誤審」という大原則に従わない形で、VARの介入があったと言うことができる。
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