誰も歩んだことのない道へ…永里優季の目指す『生き方』 #ファントムを探せ
ゲキサカ / 2018年9月7日 20時0分
――では、現在の目標はどういったものか?
「まだいろんな国でサッカーをしたいという思いがあります。いろんなサッカーを見たいし、吸収したい。環境を変えないと自分の成長は止まってしまうし、同じサッカーに慣れてしまうと、そこでのやり方がしみついてしまう。そのスタイルでしかプレーできなくなって、制限されてしまう部分がある。
たとえば今のチームはカウンターと連続した攻撃を重視するチームで、やっとその中で自分の力を発揮する方法がわかってきて、結果にも結びついてきている。ですが、どうしても結果が出てしまうと、安定が出てしまう。それが自分の中で嫌な感覚なんですよ。結果が出てしまうと」
――結果が出ることでは満足ができない?
「難しいんですけど、結果が出ちゃうと、『次に行かないと』と思ってしまうんですね。正解を出してしまったわけですから。次なる問いを求めて、違う環境に行って、違う答えを求めるという作業が自分のサッカー人生での唯一の楽しみでもあります。
結果を出すまでの過程が一番面白いんです。私は圧倒的な身体能力があるわけじゃないので、いかにチームに自分をフィットさせて、チームを機能させて、周りの選手の能力を生かして、自分が点を取るという方向に持っていかないといけない。そこが自分がサッカーをしていくための目標であって、課題にしているところです。
なので、いろんなスタイルを経験したいというのを目標にしています。いろんな世界のサッカーを経験すれば、伝えられることも広がってくるし、(自分の能力の)分母を広げたいという思いもあります。分母が増えれば起こってくる現象も違うし、目の前の情報も増えるし、伝えられるものも増えるし、分析も細かくできると思う。その辺が自分のサッカー人生の生き方かなと思います」
――となると、指導者が次なるステージなのか?
「指導者はまだ考えていないですね。パフォーマンスをすること、表現することが好きなので、今後何になるかは今はちょっと見えてこないです」
――目指す道はハッキリしているが、それを指す職業がないという心境か。
「そうだと思います。パフォーマンスができて、分析もできる、その職業が見当たらないですよね。また、何かを通して自分を表現できればいいと思っているので、パフォーマンスをする手段もサッカーにこだわっているわけではないんです。表現すること辞退が言語を超えて世界と自分とをつなぐ手段になりますから。そこに魅力を感じているので、何かを通して表現し続けたいと思っています」
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