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キーワードは『コトに向き合う』。24歳でプロ引退、会社員・井筒陸也の未来は…/ロングインタビュー第3回

ゲキサカ / 2019年1月9日 6時30分

—日本においては、前例を作るというのが大きいですね。
「僕がそれを実現することによって救われる人もいると思うんです。どの少年団や高校でも、僕みたいなことを考えている選手は1人、2人いたんですよね。今はその人間が陽の目を見ずに、マイノリティになっています。素晴らしいことを思っていて、言っていたりもするけど、『それはサッカーとは違うよね』って言われたりもします。

 そういう時に前例がないと、上で結果を出している人からマウントを取られたら何も言えないじゃないですか。自分もそういう思いを持っていたので、今回の意思決定もそうだし、これまで『いやいや、Jリーガーの中にもそういう人いるから』ってことを言ってきたつもりです。スポーツの価値基準として『これも大事だよね』ってことをやりたいし、やることで共感してくれる人もいると思うので、チャレンジしたいと思いますね」

—今後に向けて、具体的な目標はありますか?
「今まで夢とか立てたことがないんですよね。何事も差し迫って困ることが出てくるので、長期的なビジョンを描く暇もありませんでした。これからは『どういう基準で仲間を増やすか』という話に夢中になれるし、ここはそういう場があるので、やっぱり目の前の課題をひたすら解決しまくって、そこで葛藤していきたいです。自分はそういうのを20年間やり続けたら色々できるようになったので、そういう考え方でいいのかなと思っています。

 もちろんチームを関東1部に上げるとか、そういう目標はもちろんあるんですけど、そこは僕が言わなくてもみんな分かっているのであえて言いません。目の前の課題に向き合って、本を読み、人と会い、自分でも理念を実現していくということをやっていきたいです。サッカーとかスポーツってやっぱり素晴らしいし、それを信じているので、楽しくやっていけると思っています」

—ピッチ内の目標は…。
「プレーヤーとしてはないっすよ(笑)。生まれた時からないですね。こういう選手になりたいとか、こういうポジションやりたいとか、一度も思ったことないです。『やりやすい』はあるけど『やりたい』はないですね。サッカーをしたい人の中には『ひたすらやりたいポジションやればいい』って考え方もありますけど、僕は組織の中で必要とされるもの、自分が何をしたいかを逆算して、組織のリーダーシップをとって、その中でピッチにいる必要があったので。

 だからこそ、僕は頑張ってスタメンにならないといけなかったし、大学ではセンターバックにいたほうが全体が見えてよかったし、プロに入ってからは左利きで運べる選手がいなかったので、やたらドリブルばかりしていました。なので、ドリブルしたい、パスがしたいというのもなかったです。むしろ、そんなところにサッカーの面白さ、目標はないって思ってますね。もっとサッカーは面白いですから」

(インタビュー・文 竹内達也)★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
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