「選手権に懸ける」。インハイ予選敗退から再び歩み始めた千葉名門2校の戦い、流経大柏が制して冬へ弾み
ゲキサカ / 2019年6月30日 23時10分
[6.30 高円宮杯プレミアリーグEAST第8節 市立船橋高 0-2 流通経済大柏高 グラスポ]
冬へ向けて再び歩み始めた名門2校の戦いは、流経大柏が制す――。高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2019EASTは30日、第8節を行い、市立船橋高と流通経済大柏高との千葉名門校対決は、MF大西悠介(3年)とU-17日本代表候補CB藤井海和(2年)のゴールによって流経大柏が2-0で勝った。
代表枠が1に減ったインターハイ千葉県予選で市立船橋は準決勝、流経大柏は決勝で敗れていずれも予選敗退。過去12回のインターハイのうち、計6度の全国制覇(08年度は両校優勝)、3度の準優勝を成し遂げていた両雄が、夏の全国舞台に立つことができなくなった。流経大柏の本田裕一郎監督は両校にとって「踏ん張りどころ」であることを口にしていたが、選手権での千葉のタイトル奪還、日本一を目指す名門2校が、今後へ向けて重要なライバル対決に臨んだ。
拮抗した前半はホームの市立船橋がチャンスを作る。中盤での激しい攻防の中でMF町田雄亮主将(3年)らがボールを引き寄せた市立船橋は、幾度か狙いとする縦パスを通し、そこからU-18日本代表MF鈴木唯人(3年)やFW賀澤陽友(3年)、MF森英希(3年)が前を向いて前進。特に高いキープ力を発揮していた鈴木が18分、22分とフィニッシュまで持ち込み、U-17日本代表の右SB畑大雅(3年)がスピードに乗った攻撃参加からクロスを入れるシーンもあった。
37分には右の賀澤から決定的なラストパスが入ったが、流経大柏のU-17日本代表GK松原颯汰が飛び出してキャッチ。42分にはPAへ迫った賀澤がチャンスを迎えるが、FW渡會武蔵(3年)が「インターハイとか負けて勝ち星がない状況の時に、この市船戦は何が何でも勝ちたいと思って挑みました」と語るなど、気合十分の流経大柏はDFが身体を投げ出して阻止する。声でDFラインをリードした藤井を中心に1ボランチの下地陸斗(3年)、CB根本泰志(2年)、右SB田口空我(1年)ら各選手が身体を張る流経大柏は、この日随所で攻撃力を発揮していたSB田村陸(2年)や森山の仕掛けなど、左サイドからの攻撃でゴール前のシーンを作り出そうとする。
後半、流経大柏は下地、大西、MF八木滉史主将(3年)の中盤3人と、CBの守備連係が機能するなど少しずつ流れを引き寄せる。良い形でのボール奪取から大西や渡會、森山、八木が前を向いて仕掛け。そして、勝負どころとなった後半半ば、球際や走力勝負で勝る流経大柏が先制点を奪った。
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