「この日本人は誰だ」…レガネスDF井手航輔、アメリカ出身21歳が持つビジョン
ゲキサカ / 2019年7月19日 20時0分
特異な経歴の持ち主だ。アメリカ生まれのDF井手航輔は、アメリカ、ドイツ、スペインでのプレー経験はあるものの、日本のチームでプレーしたことはない。しかし、自らの理想に近付くために一歩ずつ階段をのぼり、今年2月にスペイン1部レガネスへの加入が発表された。東京五輪世代となる21歳の若武者は、これまでどのように歩みを進め、今後向かう先に何を見ているのだろうか――。
(プロフィール)
井手航輔/いで・こうすけ。98年2月13日生まれ。両親は日本人。アメリカ出身で日本とアメリカの二重国籍。生後半年から6歳まで日本で育ち、両親の転勤で6歳から9歳までをドイツ・ミュンヘンで過ごす。その後、再び両親の転勤でアメリカに移り、19歳のときに単身ドイツへ。現在はスペインで生活している。アメリカのローカルクラブであるアーバン・ストライカーズでサッカーを始め、11年にLAギャラクシーに加入。17年にドイツへ渡った後は4部、5部、6部のクラブを渡り歩き、今年2月にスペイン1部レガネスとプロ契約を結んだことが発表された。日本語、英語、ドイツ語、スペイン語と4か国語を話すことができる。172cm、62kg。
きっかけは代理人の一言
つかんだレガネスとのプロ契約
――現在はスペイン1部のレガネスに在籍しています。加入の経緯を教えて下さい。
「当時ドイツでプレーしていましたが、バイトで生計を立て、自分でチームを探していました。5部、6部を渡り歩いていたけど、2、3か月で辞めてしまうなど、サッカー選手として成長できていないと感じ、状況を変えないといけないと思っていた。そのとき、スペインに住んでいるお世話になっていたトレーナーから、『レガネスの代理人と知り合いで、練習に参加してみないか』と言われたのがきっかけでレガネスに行きました。最初は月謝を払ってスクール生として参加していたけど、Cチーム、Bチームと上がり、Bチームに参加しているときに、会長が『この日本人は誰だ』と目をかけてくれたようで、今の契約に至りました」
――昨季はどのような活動をしていたのでしょうか。
「2月から5月まで活動していましたが、トップチームには参加していませんし、VISAやチームの書類の関係で昨シーズンは試合に出ていません。ただU-23のBチームの練習に参加させてもらい、トップチームの試合を見る機会があるときは自分がプレーしているところを想像しながら観戦して、少しでも自分の成長につなげようとしていた。でも、新シーズンの頭からプレシーズンの一週間はトップチームに参加させてもらえる話を頂いているので、そこで良いプレーを見せられたらなと思っています」
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