2G1Aオールドファームは「神様が味方してくれた」。同じ“41”から始まった静学時代も振り返るMF旗手怜央(セルティック)単独インタビュー
ゲキサカ / 2022年5月26日 7時0分
スコットランドの名門セルティックでプレーするMF旗手怜央にとって、2021シーズンからの1年半は激動だった。川崎フロンターレでのレギュラー定着、1年延期で辿り着いた東京五輪、念願だったヨーロッパ挑戦、オールドファームでの大活躍、プロ入り2年半で3度目のリーグ制覇——。スコティッシュ・プレミアシップ優勝の興奮冷めやらぬ5月中旬、ブレイクの最中にある24歳にいまの思いを聞いた。
ただただ“持っているな”としか思っていない
——ここまですさまじい1年半でしたね。率直にどう捉えていますか。
「いまの自分は1年半前には考えられなかったなと。もちろん海外に行きたいという思いはありましたけど、移籍できるとは思っていなかったし、リーグ優勝したかったけど、絶対にできるとは思っていなかった。オリンピックに関しては1年延期じゃなかったら出られていない選手だったので、この1年半はある意味“持ってるな”と思っている部分もあります。自分が頑張ってきたのもあるけど、それにプラス運みたいなものも加わって、すごく充実した1年半になりました」
——クラブと代表との兼ね合いで、ほとんど休みもなかったんじゃないでしょうか。
「完全に休めたという時間はほぼなかったですね。こっちに来てから文化、環境も違うし、いままで周りにいた人がいなくなって、一人で戦わなきゃいけないというのがあったので、どうしても疲労が抜けない部分はあって、徐々に蓄積されたものがあったなと感じています」
——そうした中、プロ入り2年半でリーグ制覇3回です。なかなかできないことですよね。
「まずJリーグで2連覇することもすごいことなんですけど、セルティックも優勝争いをするチームなので、ただただ“持っているな”としか思っていないです。またチームメートに恵まれているなというのをすごく実感しています」
——ただフロンターレでのパフォーマンスも含め、旗手選手が切り拓いてきた道だと思います。セルティックに入ってからも、移籍直後の大活躍が象徴的でしたが、移籍前から欧州挑戦に向けて準備できていたと思わせるプレーを続けていましたよね。そこには“持ってる”以上のものがあったように思います。
「どうですかね(笑)。自分ではあまり分からないですけど、自分が持っている能力や力がその人の結果を示してくれると思うので、そこに関してはちゃんと準備してきてよかったなと思いました。ただ(2ゴール1アシストを記録した)レンジャーズ戦に関しては、本当に神様がいたな、自分の味方をしてくれたなと思っていて。準備してきたものプラス、何回も言うようですが“持ってるな”としか思っていないです」
オールドファームで2ゴール1アシスト
——まさにレンジャーズとのオールドファームは映像で見ていましたが、画面越しにでも伝わる凄まじい雰囲気でした。コロナ禍のJリーグでは、残念ながら大声援を受けてプレーすることはできませんでしたが、気持ちの高ぶりがパフォーマンスに影響した部分もありますか。
「キックオフの直前に初めてあのピッチに立った時は、鳥肌が立ったのは覚えています。ただ、めちゃめちゃ緊張したかというと、そこに関してはいたって冷静だったんですよ。落ち着いていたというか。あの空気感、あのピッチに溶け込めていたのをすごく感じました」
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