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日本サッカー協会が55ページの力作『Japan's Way』を公開!! 制作丸1年で“バイブル”完成、「賛同も批判も」議論の活性化期待

ゲキサカ / 2022年7月15日 20時53分

③望まれる選手像
 この章では未来のプレーヤーに必要な要素を「強度&質」とし、育成年代で育てるべき選手像を「自分の武器(個性:individuality)を持ち、様々な状況でチームのために生かすことが出来る選手」と提示。その上で「どこに行っても、いかなる監督、システム、戦術の中においても自身の強み、個性をチームのために発揮できる選手」「大人になっても使える能力を身につけている選手。特に個人戦術を大事にし、成長とともにグループ、チーム戦術を学んで欲しい」などといった要素を求めている。

 またゴールキーパー、サイドバック、センターバック、セントラルMF、攻撃的MF、ウイング、ストライカーに分けて、具体的な理想像を定義した点も注目ポイント。攻撃・攻→守・守備・守→攻の4局面における戦術、攻撃と守備での技術、メンタル、フィジカルに関し、求められる能力が詳細に記されている。その一方で「個々に示した選手像に関わらず多様なスタイルを認めてあげる」とし、多様性への配慮も盛り込まれた。

④プレービジョン
 JFAにおけるプレービジョンとは「現代日本サッカーの特徴、国際サッカーにおけるトレンド、そして未来を予測し、それぞれを融合させたプレー概念」のこと。「我々の『日本サッカー』そのものは近年益々多様性に満ちており、可変的なものであることを踏まえた上で我々のやり方を構築していくことが大切」だとし、「みんなが同じようなサッカーに傾倒するのではなく、あくまでも基準とされるべきものが“プレービジョン”であり、そこからそれぞれが多様性を持って発展していくべき」だと指摘する。

 プレービジョンに関しては「成功へと導いてくれるだけではなく魅力的で感動を伴うプレーの方向性」「日本サッカーが陥りやすいガラパゴス化へのチャレンジ」「『世界基準』から『世界トップクラス』への目標の転換」という3つのテーマを提示。攻撃、守備それぞれにおいてエリア別に求められる動きが具体的に記されている。その上で「世界に負けない個の強さを、ハードワークをベースにした組織力と重ね合わせ、世界のトップを目指すこと」と定義している。

 またサッカーの基本的な構造を記した「プレー原則」も明記され、攻撃においては「突破→サポート→幅&深さ→モビリティ→創造性」、守備においては「プレス→遅らせる→コンパクト→バランス→コントロール」という優先順位をそれぞれ設定。その二つをつなぐ切り替えの重要性も強調した。JFAは原則の策定にあたって「これまでとの違いは日本サッカーにおいて弱い部分と言われてきた守備における優先順位において、ボールを奪う事を目的とした『プレス』が一番上にきた事です」と説明している。

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