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掲げるのは「日本のバスク」への大いなる挑戦。白熱の北関東ダービーで水戸ユースとドロー決着の栃木U-18は最終節にプリンス2部優勝と1部昇格を懸ける!

ゲキサカ / 2023年11月27日 18時54分

 8分近いアディショナルタイムが過ぎ去ると、主審の長いホイッスルがピッチに響く。「良い形で先制してから2点目、3点目を奪えたら理想の形だったと思うんですけど、相手に失点を与えてしまってからは、自分たちが点を獲りに行く力が足りなかったのかなと思います」(石川)「栃木さんは全員の個々の能力が高くて、穴のないチームだと思うんですけど、その中で我々の状況や順位をいろいろ含めた中で、選手たちは良くやったかなと思います」(冨田監督)。ファイナルスコアは1-1。両雄が勝ち点1ずつを分け合う結果となった。


 まずはこの試合の空気を醸成した、両チームのサポーターの存在は語り落とせない。「なかなかこういう雰囲気の中での試合は高校生でできないと思うので、こういう機会を作ってくださって、本当にありがたいなと思います」と只木監督。「今回は今までで一番ぐらいサポーターが来てくれて、サポーターの声や後押しは自分たちの力になるので、本当に毎試合感謝していますね」と臼井が話せば、キャプテンの石川も「これだけ多くの声援の中で試合をやるということは当たり前ではないと思いますし、栃木SCだからこそこういう経験ができると思うので、こういう経験を力に変えて、見ている人たちを魅了したり、心を動かせるゲームを自分たちもできたらいいなと思います」と語っている。

 この“ダービー”を選手としても経験している水戸ユースの冨田監督が紡いだ言葉も印象深い。「なかなかユースの試合でサポーターの方がここまで来て下さることは多くないと思いますし、栃木さんも勝てば昇格という状況で、クラブを挙げてという状況はわかっていましたので、『この雰囲気の中でサッカーをできることは凄く幸せだよ』という話をしました。ただ、我々にもプライドがある中で、『北関東ダービーはトップ、アカデミー関係なしに負けられない試合だよ』と。『トップは勝てていないので、我々が借りを返しましょう』という話はさせてもらいました。この状況にもう1つ『薪をくべる』じゃないですけど、エネルギーにさせてもらったかなと思います」。プリンスリーグの舞台で実現した『北関東ダービー』もまた、間違いなく熱かった。

スタンドに詰めかけた栃木SCサポーターが黄色と青のフラッグで選手たちを鼓舞する

 この日のドローという結果に加え、2位の桐蔭学園高と3位の桐光学園高が揃って勝ったため、目前に迫っていた栃木U-18の2部優勝と1部昇格は、最終節へと持ち越されることになった。ただ、ようやく辿り着いたプリンスリーグ参入1年目でここまでの結果を残していることは、彼らが着実に蓄えてきた実力とポテンシャルを間違いなく示している。

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