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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:水色の青春(川崎フロンターレU-18)

ゲキサカ / 2023年12月6日 18時45分



 ただ、昨シーズンと合わせてプレミアリーグ全44試合連続スタメン出場を達成したDF江原叡志(3年)が「前期は特に勝ち切れない試合が多かったです」と口にした通り、チームは思ったように勝ち点を伸ばせない。とりわけ目立ったのは終盤での失点。第2節の流通経済大柏高戦、第5節の市立船橋高戦はいずれも後半アディショナルタイムに失点を浴びてのドロー。第6節の昌平高戦で喫した初黒星を経て、第10節の柏レイソルU-18戦も後半39分に追い付かれ、勝点2を失ってしまう。

 指揮官は対戦相手の変化を敏感に察知していた。「まず『EASTのリーグ戦を1年間戦う上では、追われる立場だよ』ということを選手たちには伝えました。1巡目から『相手にかなり対策されているな』という中で、ちょっと勝ち点が付いてこない部分もあって、選手たちはプレッシャーを感じる部分もあったと思います」。望むと望まざるとにかかわらず、“無欲のニューカマー”は“倒すべきディフェンディングチャンピオン”に、立場が変わっていたわけだ。

 進化の跡が窺えたのは、前半戦のラストゲームとなった第11節のFC東京U-18戦。押し気味にゲームを進めながら、なかなかゴールを奪えずにスコアレスで突入していた“懸案”の後半アディショナルタイム。チームきってのムードメーカーであり、確かな才能を有するDF元木湊大(3年)と左サイドバックの激しいポジション争いを繰り広げたDF柴田翔太郎(2年)の鋭く蹴り込んだCKが、相手のオウンゴールを誘発する。

「アレはもうゴールに向かうボールを求められていたので、自分のゴールにしてほしいんですけど(笑)、みんなの想いが乗ったゴールだったので良かったと思います」と笑った柴田の“アシスト”で劇的勝利を飾った川崎F U-18は、前半戦を首位の青森山田と勝ち点4差で折り返すことになる。



 後半戦のスタートとなった第12節の大宮アルディージャU18戦から、続けた4連勝の立役者は『遅れてきた実力者たち』だった。1年近い負傷離脱から復帰してきたMF岡野一恭平(3年)、最前線で基点を作ってゴールも獲れるFW高橋宗杜(3年)、高い推進力を生み出す切れ味鋭いドリブルが特徴のMF岡田泰輝(3年)、そして中盤での気の利くプレーを標準装備するMF名賀海月(3年)がその人たちだ。

「誰が出ても素晴らしいクオリティがあって、練習から強度高く、個人個人が本当に良いプレーをしているので、だからこそ毎試合結果を残して活躍しないと、次の試合もチャンスがあるかわからないですし、誰が出ても強いチームになっていると思います」という岡野一の言葉も印象深い。

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