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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:水色の青春(川崎フロンターレU-18)

ゲキサカ / 2023年12月6日 18時45分


 1か月弱の中断を経て、負ければ限りなく優勝が遠ざかる2試合で存在感を見せたのが、後半戦はスタメンから外れることが多くなっていたMF志村海里(3年)だ。2年時の途中からは不動の左サイドハーフとしてレギュラーを確保していたものの、岡野一の復帰以降は大半の試合でベンチスタートに。その立ち位置が悔しくなかったはずがない。

 市立船橋戦後には「もちろんベンチで終わる気はないですし、ラスト3試合もスタメンを奪いに行けるように努力していますし、途中出場なら途中出場なりの役割があるので、それをまっとうしながら自分の良さをどんどん出していこうと思っています」と前向きな言葉を発していた志村に対して、「彼は岡野一が復帰して、自分が出ていたポジションを奪われた形でも、トレーニング中も何もブレずに、とにかく前を向いてトレーニングに取り組んでくれたんです」と話した長橋監督は、中断が明けると右サイドハーフとして志村をスタメンに指名する。右の志村、左の岡野一の“両翼”がシーズン最終盤の川崎F U-18の攻撃を支えていたことは語り落とせない。

 もう1人のキーマンはGK菊池悠斗(3年)だ。濱崎がU-18日本代表の海外遠征で不在という状況でキャプテンマークを巻いた守護神は、2試合連続完封できっちりと託されたバトンを繋ぐ。「ハマを抜かさないといけないというプライド的なものもありますけど、ライバルでありながら仲間でもあって、良い関係ではあると思うので、一緒に高め合っていければなと思います」と言い切る菊池の存在も、今年のチームには絶対に欠かせないものだった。

 第21節。負ければ優勝の可能性が消滅する柏U-18戦に1-0で競り勝ち、首位の青森山田がドローに終わったことで、川崎F U-18は連覇の可能性を残した2位として、最終節を迎える。相手は勝ち点で並ぶ3位の尚志高。会場は等々力陸上競技場。逆転優勝への最低条件は、まず勝利すること。バックスタンドにはトップチームの試合が同時刻に行われている中で、少なくない水色のサポーターが集結。舞台は完璧に整った。

「レイソル戦に勝って、翌日に青森山田さんが昌平に引き分けてくれたというところで、何か私たちに流れが来ているというところは1週間のトレーニングで感じていました。選手たちも最終節に向けて、前向きにトレーニングをしてくれましたし、良い準備はできたと思います」(長橋監督)。



 激闘が終わったばかりの芝生の上に、水色の選手たちが次々と倒れ込む。

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