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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:水色の青春(川崎フロンターレU-18)

ゲキサカ / 2023年12月6日 18時45分

「1-1に追い付いて、流れ的には完全にこっちだったと思うので、そこで2点、3点行こうというのはみんな考えていましたけど、なかなか点が獲れない中で自分たち守備陣も慌ててしまって、ああいう失点が起きたのかなと思います。尚志もこの試合に懸ける想いというのが凄く伝わってきて、でも、自分たちも気持ちの面では負けていなかったと思うので、単純に負けたのは実力です」。シーズン終盤はセンターバック起用の多かったMF由井航太(3年)は、サバサバした表情で終わったばかりの90分間を振り返る。

 前半14分。セットプレーから尚志に先制を許す。「自分たちの課題であるセットプレーからやられたので、1年間通して改善しようということでチームとしてやってきたことが最後までできなかったですね」とは由井。やや硬さの目立った立ち上がりから、失点以降は少しずつ攻撃のリズムを掴んだものの、前半は0-1のままで終了する。

 後半4分。狙い通りの形で川崎F U-18が同点に追い付く。「相手のセンターバックの背後は狙っていて、トラと目が合って動き出してくれた」という江原のフィードから、フリーで抜け出した岡崎は「自分たちのキーパーがレベルの高い選手たちだという自負があって、その2人に普段からああいうシュートも練習していたので、自信を持って選択できました」というループシュートでゴールネットを揺らす。1-1。まだ試合は終わらせない。

 後半37分。次の得点は尚志に記録される。「同点になってからは自分たちの時間が長かったにもかかわらず、決め切れなかったというのは自分たち前の人間に責任があると思います」と岡崎が口にしたように、自分たちが押し込む展開の中で食らってしまった一刺し。1-2。勝ったのはアウェイチーム。川崎F U-18が可能性を繋いでいた“2つの目標”の達成は、等々力のピッチで絶たれる結果となった。



「選手たちは特に前半は持てる力を精一杯出してくれたのかなと思っています。でも、後悔はあるかもしれません。私は選手たちをずっと見ていますので、彼らがもっとできるのを知っています。緊張もあったでしょうし、プレッシャーもあったと思いますけど、後悔していると思います」(長橋監督)。

 いつだって、その力を信じてきた。誰よりも日常から選手を見つめ、支え、成長を促してきたのだ。だから、彼らがもっとできることも知っている。最後まで声援を送り続けてくれたサポーターへと挨拶するため、バックスタンド前に整列する選手たちを見つめる長橋監督が、誰よりも悔しそうな表情を浮かべていた光景が忘れられない。

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