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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:水色の青春(川崎フロンターレU-18)

ゲキサカ / 2023年12月6日 18時45分

 選手同様に優勝への強い想いを隠さなかった指揮官は、その心の内をこう明かしている。「今年は正直言うと優勝して、『もうフロンターレは負けてはいけないチームなんだ』ということを選手たちに感じてもらって、さらに成長を促すという狙いが私自身あったんです。ただ、最後まで優勝争いをしたというところで言うと、選手全体の成長、育成の成長というのを感じます」。

「去年のファイナルで負けた悔しい想いをピッチレベルで感じた選手も今の3年生にはいますし、『そこを取り返すぞ』という1年だったので、結果的には残念でしたけど、成長は本当に感じられたと思っていますし、こうした部分を1,2年生はしっかりと受け止めて、継続してやってほしいなと思います」。1,2年生が足を踏み入れていく『負けてはいけないチーム』の新たな戦いは、もうここから始まっている。


 今年の3年生で唯一トップチームへの昇格が決まっている由井は、残された高校生活を満喫したいという。「まずはこのユースが終わったなというのを1週間か2週間ぐらい噛み締めて、余韻に浸りたいです。学校も12月ぐらいまでしか行けないですし、やっぱりあまり青春できなかったので、青春したいですね(笑)」。

 卒団後は大学へと進学する岡崎も、その言葉に同調する。「自分も高校に行っていると友達から『今からカラオケ行くか』とか『今日は遊ぶぞ』とか誘われたりするんですけど、それをこらえて練習に行くわけで、やっぱり家で友達とのLINEグループを見て、写真が共有されているのを見ると、『うわ~』と思うのは、1週間に1回じゃ済まないです(笑)。でも、今日来てくれたサポーターの皆さんに応援してもらえたり、こういう素晴らしい環境を用意してもらって、そういう中でサッカーをさせてもらえるのは、他のチームでは絶対にできないことだと感じていますし、“そういう青春”を送りたいなと思いながらも、サッカーに打ち込んで、日々苦しいことを一緒に乗り越えたから、今のチームメイトのことが凄く好きでいられるんだと思います」。

 最後の集合写真には、DF高橋悠斗(3年)やDF中原章雅(3年)を筆頭に、この日はメンバー外だった選手も含め、3年生全員が“パイナップル”を手にフレームへ収まった。サッカーとフロンターレという強い磁力に引き寄せられ、濃厚な時間をともに過ごしてきた彼らは、この日、このチームで、この仲間と戦った等々力のピッチへと再び帰ってくるために、それぞれが選んだ道へ旅立っていく。試合終了から1時間が経った頃、ようやく水色のみんなの表情に笑顔が灯った。

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