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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:32番のラストステージ(日本大・千葉武)

ゲキサカ / 2023年12月10日 8時24分

 とはいえ、現状としてトップチームに食い込めない3,4年生の想いを1つにまとめることが、簡単であるはずがない。「とにかく会話を増やしましたね。自分の想いをぶつけるミーティングを開いて、選手1人1人がどう思っているのかというのを話し合ったり、時には『もっと厳しいことを言わないといけないな』と思う選手には、僕から相当厳しいことを言いましたし、そういうことは常に意識してやってきました」。

 千葉はチームメイトの前向きな姿勢に助けられたという。「僕の言葉を素直に受け止めてくれる選手が本当に多かったので、次の日の練習から顔つきがガラッと変わったりする選手もいましたし、真剣に話を聞いてくれる選手が多かったと思います」。結果的に“社会人チーム”はリーグ戦で2位に食い込み、関東リーグ2部への参入を巡る関東社会人サッカー大会へと駒を進める。

 彼らは“先鋒”の役割も担っていた。「日大の3チームの中で一番最初の大会が社会人の参入戦だということはわかっていたので、そのあとに大会があるチームも良い形で流れに乗れるように、優勝を目指して頑張るだけだねということは話していました」と千葉が話すように、関東社会人サッカー大会の後には、Iリーグの全国トーナメントとインカレが続いていく。まずはオレたちが、確かな結果を。『FC N.』はモチベーション高く、決戦へと挑む

 涙を流すキャプテンの元に、チームメイトたちが走り寄っていく。「自分が1年間築き上げてきたチームが、最後に優勝という良い形で終われたのは本当に嬉しいことでした。自分が厳しい言葉を掛けた選手も自分の元に駆け寄ってきてくれて、自分への愛情を感じましたし、『何としてもキャプテンを勝たせてあげたい』という想いもみんなから伝わってきて、涙が出た感じですね。本当に最高でした」。

 『FC N.』は堂々と関東社会人サッカー大会を制し、来季からの関東リーグ参入を力強く手繰り寄せる。関東を勝ち抜いたIリーグのチームも、準決勝でPK戦の末に惜敗したものの、全国3位という結果に。2つのチームの奮闘を経て、改めてトップチームは1年間を締めくくるインカレへと歩みを進めていく。


“32番”をメンバーに入れた理由を、川津監督はこう明かしている。「もともとはIリーグチームの活きのいい下級生を2人入れて、あとはキーパーというイメージだったんですけど、Iリーグの全国大会を見に行った時に、『強度が上がった時に、ちょっと下級生では難しいかもな』ということを感じて、であれば、『今の上級生でゲームに使える人間を入れた方がいいかな』ということで、千葉が最後に滑り込みで入ったというところですね」。

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