[デンチャレ]日本高校選抜は未勝利で終戦も…課題を改善し、多数の“OB”擁したU-20全日本選抜と好勝負
ゲキサカ / 2024年3月3日 9時15分
この後も、前線での競り合いで奮闘する塩川や高岡、ダイナミックな攻め上がりを見せた小泉らがゴールを目指す。だが、17分、自陣コーナー付近で相手左SB島田にボールを奪い返されると、中央の小湊にヘディングシュートを打たれる。これがGKの頭上を越え、先制点を奪われた。
高校選抜も長が塩川とのコンビでPAへ割って入るなど、果敢な仕掛けを連発。28分には市川とMF名和田我空(神村学園高2年)を入れ替え、太田を左SBへ移した。だが、相手にDF背後を狙われ、MF藤森颯太(明治大2年=青森山田高)のスルーパスからMF松村晃助(法政大1年=横浜FMユース)にシュートへ持ち込まれたほか、塩貝にシュートを打ち込まれるシーンの連続。それでも何とか凌ぐと、巧みにボールを収める名和田を中心にゴールを目指す。
だが、山本が「試合の進め方っていうところで、もうちょっとみんなで共有できれば良かったのかなと」と振り返ったように、攻撃が噛み合わない。判断が遅れたところを寄せられてロスト。セカンドボールも拾われて攻められる時間が増えた。36分、長を今大会唯一得点しているMF芝田玲(青森山田高3年→明治大)へ交代。相手FW小湊のループシュートを野田がスーパークリアするなど、諦めずに戦ったが、0-1で敗れた。
昨年、高校選抜のデュッセルドルフ国際ユース大会優勝に貢献しているU-20全日本選抜の小湊は「めちゃめちゃやりにくかったっすけど、何とか勝てて良かったです」と振り返り、“後輩”たちに「自分たちもそうでしたけど、だんだんと連係の部分だったりっていうのも合ってきて、密度の濃いチームになると思うんで、(欧州遠征の)ドイツではさらにクオリティの高いものができるなっていうような感覚はありましたし、必ずそうなるとは思う。優勝目指して頑張って欲しいです」とエールを送った。
日本高校選抜は現在の23名から最終18名に絞り、今月末から欧州遠征を行う。米澤監督は「ここから3週間空きますけど、彼らのいいところが出るようにはなってきてるので、この感覚を忘れないで過ごしてほしいなと」と期待。選手たちは昨年に続く、デュッセルドルフ国際ユース大会優勝を目標に掲げた。名和田は「去年優勝しているので。2連覇っていうのは(高校選抜にとって)初めてなので、2連覇したいなって思います」。対戦予定のエバートンやボルシアMGなど欧州の才能を相手に自分たちの特長を発揮し、初の連覇を果たす。
(取材・文 吉田太郎)
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